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ブログ 浜辺の事務所から

日々の出来事を徒然に綴っています。

ブログ 浜辺の事務所から 第165話

「社員が皆会社の顔になること」の意味

公開日
2018.08.04
投稿者
松崎 舞子( 弁護士)

会社の新人研修などでは,「部署を問わず,会社の顔になった気持ちで振舞うこと」といったフレーズを目にします。

受付や営業といった社外と接することが中心となる部署の方はイメージが湧きやすいかもしれません。

他方,事務職や技術職,内勤が中心の部署の方は「会社の顔になる」という意識が薄くなりがちですが,自分の言動が思わぬところで会社に影響を与えているということには気を配る必要があると思います。

 

喫茶店や居酒屋などで同僚や友人と雑談をする際,上司や部下,取引先や顧客に対する愚痴,失敗のエピソードなどを思わず口にしてしまう,ということ,ないでしょうか?

それを本人が聞いているというのが最悪のケースですが,それに至らない場合でも,会話の流れから,会社や業種が特定されると,「あの会社,組織内の関係ができていないんだな」,「そんなミスをするところなんだ」といったマイナスイメージが広がりかねません。

 

法律事務所や医療機関など,個人のプライバシーに直に接するような業種の場合は,より注意が必要になります。

個人を特定できる要素は伏せるにしても,相談したり見聞きされたりした内容を面白おかしく公共の場で話の種されたら…自分のことが話題にされた場合を考えると不安になります。そうしたことをする人が務めている法律事務所や医療機関には安心してかかることができませんよね。

対外的な信頼関係が重要になる職種ほど,社員自身が日ごろから留意するほか,組織のマネジメントとして,意識を醸成することも必要かと思います。

 

余談ですが,刑法上,医師,法律家,宗教家は業務上知りえた秘密を洩らすと罪に問われます。いずれも,個人の機微な情報を取り扱うことがその理由です。

医師は身体や精神の問題を知る,法律家は人に知られたくないトラブルの相談を受ける,宗教家は信徒から個人や家庭の込み入った事情を聴くことになる,ということが想定されています。

この条文を学んだとき,宗教家が含まれることには意外性を感じましたが,理由を考えると腑に落ちたことが印象的です。

 

いずれにせよ,自身の言動がどういった影響を与えるのかを想像し,気を引き締めて過ごさなければ,と思うところです。