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なぜ、あの経営者は労働問題で悩まないのか?

弁護士 島田直行 のブログ

-弁護士に相談するべき経営者の労働問題とは-

経営者のための労働問題ブログ 第67話

「自分」の輪郭はどう決まるのか。

公開日
2017.11.10
投稿者
島田 直行( 島田法律事務所 所長弁護士)

「自分とはなにか」という問題は,人間にとっての永遠のテーマです。いまだ問題に対して普遍的な回答を導きだした人はいません。仮に導きだされたときに人は何を感じるのでしょうか。

私たちは,自分というものを定義することができません。それでも「○○さんはこういう人」という評価を受けることがあります。人は,社会共同体のなかで暮らしているので他者からの評価からはなれることはできません。このような他者からの評価によって共同体のなかでの自分というものがなんとなく描かれてきます。私は,これを自分の輪郭と呼んでいます。

自分の輪郭は,自分としてどのようなものかとは関係ありません。あくまで周囲が描きだす「自分」というものです。この自分の輪郭は,商売のうえでも重要です。「あの社長は信用できない」という輪郭であれば事業を永続していくことは困難でしょう。

労働関係でも同じです。社長の輪郭を社員がどのように描いているか。これは組織の強さを図るスケールにもなります。

このような自分の輪郭は,他者が決めるものでありつつも自分で調整していくことも可能だと考えています。他者から自分がいかに評価されたいのか意識すると表現すれば,「なんとなくいやな感じ」かもしれません。ですがそれは,あまりにも早計ではないでしょうか。私たちは,多かれ少なかれ自分を演じながら日々暮らしています。なにもかも「自分らしく」などと主張していたら共同体としての暮らしにはなりません。

そんなわけで他者から見える自分をいかにコントロールするか。これについて私は,いつも世阿弥の風姿花伝を読み返しています。これはまさに優れたビジネス本です。

「能」というひとつの芸術をとおして自分の見せ方についてのノウハウが細やかに記載されています。私は,プレゼンをするときにことあるごとに開いています。開くたびに新しい発見があります。

例えばものごとを面白く見せるためには,陰陽のバランスが大事とされています。そこで重たい話が続くときにはあえて軽めの話を挟んだりしています。そうすることで聞いている方も受ける印象が違うようです。

社員との関係においても役に立ちます。社長を演じるためにもぜひご覧ください。