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ブログ 浜辺の事務所から

日々の出来事を徒然に綴っています。

ブログ 浜辺の事務所から 第153話

それって仕事としてはゼロ点だから

公開日
2018.07.11
投稿者
島田 直行( 所長弁護士)

あたりまえのことだけど弁護士の仕事って「伝えること」ができてなんぼ。いくら仰々しい文章を作ったとしても相手に伝わってしかも行動してもらわないと意味がない。弁護士になりたてのころにある人から「文章量は多いけどふわふわして意味がわからん。こんなもの仕事としてはゼロ点だから」とクリティカルに言われたことがある。言われたときには腹も立ったけど今もって考えるといいアドバイスだった。

伝えるってことはとても自己中心的な行動。「なんでわかってくれない」と頭に浮かんだ時点で中心に自分がいる。伝えることはいつだって一人称。だからこそ難しい。

「わかりやすく伝える」ことはビジネスシーンでは必須のスキルといえる。こういった文化を成熟させたのはやはり池上彰さんの功績が大きいだろう。「わかるとはなにか」を実際のニュースを通じて表現してくださる。僕もいつも参考にさせていただている。

今回の新作はいつもと少しテイストが違う。タイトルにもあるように特定の分野にこだわるのではなく横断的に物事を学んでいくことが語られている。

自分にとって異なる文化と接すること。自分が属している組織に異質な存在を送り込むこと。それによって多様性を生み出すこと。  自分を、そして組織を活性化するには、それが必要なのではないでしょうか。

これはまったくもって同感。組織というのは均質性が高いほどに安定性が高いように誤解されている。違う。むしろ均質性が高いがゆえに「ちょっとした差異」が強調されてしまいあつれきをうみやすい。同じような人がいる集団であるほどにいじめがでてしまうのも同じ理由だろう。

とりあえずは依頼された仕事をありがたく引き受け、必死に勉強する。その積み重ねが、仕事の幅を広げます。

僕はこの考え方が好きだ。自分にとっての理想の仕事って想像しているだけでは手に入らない。目の前の課題を自分なりにああでもないこうでもないともだえながら解決する。そういったもだえたなかでこそ「これはなかなかいいかも」「これは自分に合わないかも」といったものが見えてくるものだ。ネットで検索して「これが自分の天職だ」ということはないだろう。

異質なものが出合って、化学反応が起き、火花を散らす。そういう対話、あるいは知の交流が理想的です。複数の人がいて、話し合いの場が生き生きとしているときは、たいてい中心にいる人が適度に異物をその場に投げ込んで、火に勢いをつけているのです。

目の前の仕事を突き詰めたら自ずと異質なものとの出会いがうまれてくる。むしろ出会うまで突き詰めてみるのも一興だ。「こことつながるのか」というのはなんともいえない知的楽しみになる。そういう異質な出会いこそが人間の成熟性に影響してくる。同じような価値観や生活習慣の人とばかり会っていたらいつまでたっても同じ世界しかない。

もっと越境していこう!