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ブログ 浜辺の事務所から

日々の出来事を徒然に綴っています。

ブログ 浜辺の事務所から 第164話

なぜ人間関係で疲弊してしまうの

公開日
2018.08.02
投稿者
島田 直行( 所長弁護士)

誰だって人間関係がうまくいかずに悩むことがある。「誰ともトラブルになったことがない」と考えている人がいれば,トラブルになっていることすら気がついていないだけだろう。ある意味ではもっとも人付き合いが苦手な人なのかもしれない。本人が気がつかなければ苦しみもないわけだが。

ここでひとつ立ち止まって考えてみよう。なぜ僕らは,人付き合いに疲れてしまうのか。気を遣いすぎてしまうのか。

まずもって考えられるのは自己愛。「人とうまく付き合いたい」という願望の裏側には「自分を丁重に扱ってほしい」という自己愛がある。「これだけ自分は気を遣うのだから相手も自分に気を遣ってもらうのがフェアーだ」という考えるようになると人付き合いはしんどくなる。人間関係を対価交換的なものととらえるようになるからだ。

こうなると「自分は損をしたくない」という気持ちになる。つまり相手にもっと過剰なものを要求するようになる。要求された人はしだいに付き合うのが負担になって関係が途絶えてしまう。人間関係で見返りを求めるのは断絶の始まり。他人に期待しないことだ。

もうひとつの理由は説得と説明の混乱だ。「どうしてわかってくれない」という嘆き節を耳にする。でも前提として相手は別の人格だ。こちらの説明を聞いて納得してもらうかどうかは相手の決めることであってこちらが決めることではない。

そもそも説明すれば相手も理解するというのはひとつの幻想でしかない。むしろ説明したとしてもわかってくれないのが普通だろう。説明して誰しもわかってくれればトラブルもなければ弁護士の仕事もない。

相手が納得するためには,相手に納得するだけの器量が必要。本人に説明を虚心坦懐に受け入れる意思がなければいくら立派な説明をしても相手は納得するわけない。たいていの場合には無駄なことで終わってしまう。

聞く耳を持たない人にいくら説明を繰り返しても同じことだ。相手が「そうそれをまっていた」という答えがなされるまでは終わらない。でもこれはもはや説明ではない。

相手には伝わらないこともあると考えていないとフラストレーションばかり募ることになる。

いずれにしても人間関係で悩まないでというのは簡単なことではない。むしろ悩むのは正常な感覚なのかもしれない。でも悩みすぎると身動きとれなくなる。

ときには諦めをもって関わるのも大事だろう。