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ブログ 浜辺の事務所から

日々の出来事を徒然に綴っています。

ブログ 浜辺の事務所から 第132話

はっきりいって弁護士の専門はあてにならない

公開日
2018.06.11
投稿者
島田 直行( 所長弁護士)

「島田さんの御専門はなんですか」という質問をなんども受けるけどはっきりいって回答に困ってしまう。専門なんてものは普通の弁護士にはない。少なくとも地方で弁護士をして特定の分野だけ扱う事務所はかなり少ないだろう。仮にあったとしても都市部が中心。弁護士だって経営をしていかなければならないから「この分野だけ」では需要にあわない。

一般の人からすれば,弁護士に依頼するなら「その専門の弁護士」に依頼したいと考えるかもしれない。専門としていれば経験や実績もあってきっとうまくやってくれるはずとイメージするかもしれない。でも実際のところはかなり違う。

そもそもみなさんが想像する「弁護士の専門」とはなんだろうか。

例えば僕の場合には,扱う事件としては会社関係の占める割合が多い。さりとて「中小企業の専門」と名乗ることは間違っている。たんに会社関係の事件ばかり受任して他の種類の事件を受任していないだけだ。あれもこれもと手を広げるとどうしても分野の深みを増すことができないから選択と集中として取り扱い分野を絞っている。言ってしまえば対応する事件を選んでいるだけ。これをもって「中小企業の専門」というのはなんとなく違うだろう。

弁護士の業界では,専門性を客観的に担保する制度などない。仮にある弁護士が「〇〇分野の専門」といえばあくまで自称ということになる。実際にはいろんな事件をしているが相対的に取り扱うのが多い分野を専門分野としてブランディングのいっかんとして位置づけてるかもしれない。

日弁連のガイドラインでは,弁護士が広告で「専門」という表示を利用することを控えるようにされている。専門性を担保する制度がないのであるから一般の人を誤解させてしまう可能性があるからだ。だいたたい自分で専門とか名乗っているのはいかがなものかと思う。「この分野を扱っています」ではいいのではないだろうか。

弁護士が食えない職業と言われるようになった。司法制度改革の目玉とされた法科大学院も気がつけば定員割れのうえに閉鎖という話が続いている。それに反比例するように弁護士のマーケティングが華やかだ。広告にネットに。

僕は,サービスをきちんとラッピングして商品として提供することは大事なことだと考えている。いくら法律的な知識や技術を磨いても仕事がなければまったく役に立たない。サービスの品質を高めることとサービスを売るというのは車の両輪でバランスを取っていくべきだ。

ただサービスを「売る」ということにあまりにも振りすぎているという印象もある。「こうすれば受任につながる」というノウハウは誰しも欲しいものだろうが同時に「きちんと仕事をする」という姿勢がなおざりになるようなことがあってはならない。

正直なところ一般の人からすれば「どの弁護士がいいのか」なんてわからないものだ。人生に弁護士に依頼することなんて数が知れている。弁護士のスキルを事前に比較検討することはできない。そうするとサービスの品質ではなくサービスの見せ方で選択してしまうだけになる。そして自分で選択したがゆえに「この弁護士がいい弁護士」となんとか自分の選択を正当化することになる。どこまでも弁護士のスキルの評価はされない。

僕は,ここに弁護士に依頼することの問題があるように考えている。

僕としては,とりあえず正しい情報をきちんと伝えることをもってサービスの見せ方の基本に置いている。派手なラッピングなどはしないけどたんに新聞紙で包めてわたすということもしない。シンプルだけでと質感のいい素材にくるんで情報を提供していきたい。

本日の体重:67.8kg