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なぜ、あの経営者は労働問題で悩まないのか?

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中小企業も新卒採用を!

公開日
2017.05.09
投稿者
島田 直行(島田法律事務所 所長弁護士)

中小企業には,会社の雰囲気が大きく変わる潮目がいくつかあります。そのひとつが新卒採用を始めたときです。

新卒採用は,仕事の基礎から教える必要があるため戦力化するために時間がかかってしまいます。そのため中小企業は,どうしても即戦力を期待して中途採用に依存する傾向があります。

ですが私は,企業の規模に関係なく新卒採用には挑戦していただきたいといろんなセミナーでなんどもお伝えしています。

新卒採用のメリットはいろいろありますがなによりも経営者の理念を共有してもらいやすいということです。中途採用の場合には,「前の会社だったらこうだった」と不満を口にすることがあります。ですが新卒採用では,そういったことがありません。経営者がきちんと教育をすれば,経営者の理念を共有した強い社員になってくれます。
また若い社員が増えるということは,企業全体の勢いにもつながります。とくに先輩が後輩を教えるということは,業務の見直しや効率化のきっかけにもなります。

このような新卒採用のメリットはあえて書き連ねずとも経営者ならおよそ肌感覚でわかるでしょう。問題はどうやって新卒採用を展開していくかにあります。

逆転の「新卒採用」戦略 なぜ、あの”無名”中小企業に優秀な学生が集まり続けるのか?
清瀬 一人 (著)

この本は中小企業の新卒採用に特化した珍しい本です。前提となることは,「企業は学生を選ぶ立場ではなく学生に選ばれる立場にある」ということです。とかく経営者にとっては,「社員になる人を選ぶのが採用」という意識がまだまだあります。ですが少子化のなかでは,これまでのような価値観では採用をすることができなくなりました。経営者としてもコペルニクス的転換を余儀なくされています。

著者もまず採用とは「営業」という位置づけです。いかに自社を学生に理解してもらうかについて戦略が必要ということです。そのうえで具体的な方法として①秋採用の実施②インターシップの実施などを列挙しています。

つまるところ採用において重要なことは,①間口を広げること②情報開示を適切に実施すること③将来の展望を具体的に指摘できることにあるでしょう。

個人的に参考になったのは,学生のどういう部分が自社にとって必要なのか具体的に指摘するということです。たんに「若い力」「過去の実績」などを評価しても学生としてはピンとこないでしょう。

中小企業がいきなり新卒採用にトライするのは敷居が高いかもしれません。ですがトライしないといつまでも成功に至らないのも事実です。そこで参考になるのがいわゆる第二新卒です。

第二新卒とは,明確な定義があるわけではありません。一般的には学校を卒業して新卒採用されたものの数年以内に退職した休職者の方を意味します。新卒の約30%は,3年以内に退職しているという指摘もあります。こういった第二新卒の方を対象にした採用から始めてみるのもひとつかもしれません。