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ブログ 浜辺の事務所から

日々の出来事を徒然に綴っています。

ブログ 浜辺の事務所から 第102話

企業の安定のためこそ自ら破壊していく

公開日
2018.04.16
投稿者
島田 直行( 所長弁護士)

自社を発展させるというテーマのもとではどうしてもなにかを積み重ねていく思考になる。現状では不足しているからなにかをプラスしていこうということだ。でもやみくもに足していくと自重で倒されてしまうことがある。拡大するということは同時にコストも多くなり損益分岐点もあがってしまうからだ。

いつのまにか拡大することが目的化してしまいかえって判断スピードが低下することは中小企業によくみてとれる傾向だ。事業を拡大するために必要なことは,拡大よりもさきに手元にあるものを破壊することあるいは捨て去るプロセスだ。経営スタイルを「変える」というのは,なにかを捨て去ることと同じだと考えている。創造的な破壊を伴わない限りなにをしても現状の延長でしかない。

もっとも何かを破壊したり捨て去りすることはストレスだ。むしろ「今のままの状況」こそストレスが少なくて誰しも求める。人は安定こそ望む。そしていつのまにから「変化しよう」というスローガンを掲げつついかにして現状を維持しようかを考える意識になってしまう。

社長としては,自ら「現状を壊す」姿勢が必要なのかもしれない。

生きている会社、死んでいる会社―「創造的新陳代謝」を生み出す10の基本原則 
遠藤 功 (著)

この本はそういった創造的な破壊と再生のプロセスについて企業の「代謝」という観点から整理されていて読みごたえがある。ページを開くたびに「こういう会社ってあるよなぁ」と感じた一冊だ。

著者は,企業を「生きている会社」と「死んでいる会社」にわける。企業は,まさにひとつの生物のようなものだ。生きているとは活力を感じさせる企業のことだが,そこには代謝機能がきちんと作用している。これに対して死んでいる会社では,代謝機能が作用していない。つまるところ「現状のまま」というわけだ。

皆さんの会社はどうだろうか。「代謝」というプロセスから経営を眺めたことがあるだろうか。少なくとも僕はこの本を読んで「そういえば意識していなかったな」と自戒している。なんとなく現状のシステムをうまく回せば継続できると安易に想像していた。そういったぼんやりとした意識になることが企業が死んでしまう最大の理由かもしれない。

経営者の歩みに対して「これ全部持っていくべきなのか」と自問させてくれる一冊だ。