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ブログ 浜辺の事務所から

日々の出来事を徒然に綴っています。

ブログ 浜辺の事務所から 第183話

本ができるまでの話③「問題はいつ書くかだ」

公開日
2018.10.07
投稿者
島田 直行( 所長弁護士)

誰しもいざ書きだすとなれば,およその方向性はできているはずです。まったくコンテンツのイメージがない状況で「見える,見えるよ原稿に文字が」というようなことは普通ないでしょう。

絵を描くように事件を眺める

僕は,いつもの癖で4Bの鉛筆でスケッチブックにざっくりしたイメージを書いておよそのブロックを完成した段階で書きだしました。話がそれますが僕にとって柔らかい鉛筆って大事な商売道具です。僕は,絵を描くように事件を処理したい。事件の糸口を探すプロセスと絵を描くプロセスって実は似ています。まずは全体のラフなスケッチをしてから細かい部分の調整をしていくところなど事件の筋読みと同じです。最初から細かい事実にこだわりすぎると全体の事実関係がさっぱりわからなくなります。

情報量に溺れる

そんなわけでなにを書くかということについてあまり悩むことはありませんでした。あるとすれば”なにを削るか”ということです。往々にしてダメなプレゼンって情報量が多すぎるわけです。これって頭のいい人にとくに認められる傾向です。自分と同じスペックを相手にも想定して話をするのですが聞いてる方としてはあきらかに消化不良になりがちです。「いいこと聞いただけどわからない」という残念な結果に。

炭水化物ダイエットではないけれど

ということで今回の本ではあえて書くべきところをばっさり切っています。もうね本当にばっさり。切りすぎて「これじゃ意味わからんがな」と自分に突っ込みもいれつつ。どうもはじめて書くから力みすぎて”あれもこれもついでこっちも”みたいななります。なんでもかんでも盛り込んでしまいたい欲望を目にして「これぞあるべき個人事業主だよな」と自嘲してしまいましたよ。

そんなわけで書くことじたいはなんとかなったんですが大きな敵が潜んでしました。時間です。あたりまえのことですが僕は地方の小さな法律事務所の弁護士です。弁護士って根本的に職人なんですよ。つまり書面も調査も自分でやらないといけない。「時間ないから任せた」というわけには基本的にいかないのです。誰かに丸投げしてもいいのかもしれませんが性格的にできませんね。やっぱり自分の目でチェックして判断したいわけです。

時間を売ってくれ(手ごろな値段で)

となるとどうしても時間がない。自分の普段の仕事をしながら本のために時間を確保するというのは結構しんどいところです。それなりにぎりぎりのスケジュールで仕事をしていたのでさらに文章を書く時間をぶっこむというのも危険な行為でした。スタッフから「もう時間確保できません」となんど泣きを言われたことやら。そのたびに「これが自営業というものよ」というわけのわからない理由で無理を強いてしまいました。すまんみんな。

でも不思議なもので意外と普段の仕事もきちんとすることができました。締め切り効果といいますか「ここまでにやらない」という期限があると集中力が高まることを実感しました。人間追いつめられるとすごいなと改めて感じましたね。

そんなわけでなんとか完成して「してやったり」と思ったのもつかの間。生まれて初めての文章の校正というものをしていただいて自分の文章力の低さに心折れそうになるわけです。それはまた次回。