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ハラスメント

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まじめな社員がクレーマーに飲み込まれそうになってしまう3つの理由

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2018.02.12

あきらかに不当な要求をするクレーマーなのに完全に飲み込まれてしまっている社員の方もいます。「クレーマーには毅然とした対応を」と言うのは簡単ですが当事者としてなかなか思うようにはいきません。丁寧に対応していたらいつの間にはクレーマーの思うつぼにということになりかねません。まじめな社員ほどクレーマーに飲み込まれてしまうには理由があります。

不当なことでも真顔で言われると冷静な判断ができなくなる

私たちは、誰かの発言の内容を理解して対応していると考えています。相手の言いたいことに耳にを傾けて内容の是非を判断しているということです。ですが実際には発言の内容よりも発言の方法で判断していることがよくあります。

クレーマーの要求内容は、明らかに不当なものです。それが文章で送付されてきたら冷静に「これは明らかにおかしいだろう」と判断することができるでしょう。なぜなら文章は、そこに記載された文字を読むだけだからです。

これが電話や面談による対話となると同じではありません。クレーマーは、不当なことでも真顔で興奮しながら繰り返しながら発言してきます。聞いている側としては、「そんな無茶なことを」と感じています。ですが同じことを繰り返し言い続けられるとしだいに「もしかしたら自分の判断がおかしいのではないか」と錯覚するようになってきます。発言の内容よりも同じことの繰り返しあるいは声の大きさなどにより冷静な判断ができなくなるということです。しかも対話の場合には、相手の質問などに対して即答を求められます。しだいに冷静な判断ができなくなると回答も場当たり的なものになってきます。

 こういった自分に対する疑念が少しも生まれてくるとしだいに自分に対する疑念が膨張してきます。そして「自分の対応が間違っていたのだろう」という気持ちになってきます。

まじめな人ほど周囲の期待を意識して対応できなくなる

まじめな人ほど「自分がクレーマー対応だからなんとかしないといけない」と考えてしまいがちです。周囲からの期待になんとか応えようと努力をするわけです。こういった周囲からの期待というのは、本人のモチベーションの向上にもなりますが過大なものになってしまうと負担にもなります。

まじめな人ほど周囲の期待を裏切るわけにはいかないとしてなんとかクレーマーの要求を拒否します。それでもクレーマーは、それほど簡単に簡単に解放してくれるとは限りません。担当者としてなかなか結果がだせないと首位の期待もあって焦りにつながります。こういった焦りは、個人の判断を間違わせる大きな要因になります。

焦りはじめた担当者は、早く手じまいしたいと考えるようになってクレーマーの要求に少しずつ応じるようになります。「これくらいの譲歩で話がまとまるなら」という感覚になってずぶずぶと要求に応じます。気がつけばクレーマーの言われるがままに応じてしまうこともあります。さらにはクレーマーの要求に応じたことが周囲に発覚しないように隠ぺいすることにすらなりかねません。

努力すればいずれ解決できると考えている

誰しも努力の結果としての成功体験というものを持っています。私たちは、小さい頃から努力すれば成功できると教えられてきました。努力をしたから必ず何らかの成功になるとは限りません。ですが何らかの結果を手に入れることができた人はみあうだけの努力をしているものです。

このように努力は人生において重要なものではありますが「努力することの偉大さ」にとらわれることにもリスクはあります。クレーマー対応は、努力したからといっていい結果になるとは限りません。時間と手間をかけるほどに泥沼化ということも珍しくありません。そういった努力をするくらいであれば弁護士に依頼して対処してもらったほうが効率的でしょう。

ですがまじめな人は、「努力すれば現状を打破できる」と安易に考えてしまいがちです。「努力すれば打破できるときもある」というのが実社会の真実でしょう。まじめな人のなかには、努力しても結果がだせないという事実を受け入れることができない人もいます。こういうタイプの方は、自分の努力が足りなかったからだと自分を責めることになってしまいます。こういうのってつらいです。努力の方向性を間違っています。その努力は別のところで活用していただきたいものです。クレーマーは、いくら努力してもうまくいかないこともあります。

まじめな人ほどクレーマーに飲み込まれて辛い立場になってしまいがちです。それはあまりにもかわいそうなことで経営者としても避けなければなりません。できない自分を責め立てて辞表をだしてきたとなれば目もあてられません。まじめな人が努力してきちんと結果がだせるような会社を目指しましょう。

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