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福祉

大切なあの人の財産をどうやって守りますか

お盆だからこそ言いにくいけど話したことがいい3つのこと

この記事を書いているのは,平成29年8月12日。下関市内でも他県ナンバーの車を目にします。お盆を実家で過ごす人は少なくないでしょう。この時期は遠方にいる家族も一堂に会する数少ない時期です。こういう時期だからこそ家族で話をしておくべきことがあります。それはずばり親の介護と相続についてです。

僕の事務所は,8月の盆が終わると相続の相談が増えます。初盆が無事に終了していざ形見分けとなると「そんな財産の分け方は違うでしょう。」みたいになって弁護士に相談とあいなるわけです。

相続にトラブルにならないためには,親が元気なときから福祉や相続についてしっかり話し合いをすることが大事です。まぁせっかくの楽しい時間に水を差すようなことになるかもしれませんが言いにくいからといって逃げていてはいつまでも対策ができないのも事実です。

具体的に話し合ってほしいことは3つです。


さて誰が介護するのか。

まず現実的な問題として誰が親の介護をするかということです。介護を要する期間は,決して短くありません。とある資料によると介護を要する期間は,平均で4年11ヶ月といわれています。これはさらに長くなることが予想されるでしょう。これだけの期間を特定の人が介護するとなると肉体的にも経済的にもかなりの負担になります。「あなたが近くに住んでいるのだから当然面倒をみて」ということにはなりません。

仮に介護をしても相続時に有利になるとも限りません

さらに現実的な問題として親の通帳から親のために費用を当然に引き下ろせるとは限りません。金融機関としては,認知症などが明らかになれば子どもといえども親の通帳からの引き下ろしを認めないことがあります。(そもそも認めないのがあたりまえなわけですが。)そうなると親の施設料を子どもらが立て替えて支払わないといけない場合もあります。

このような場合には,成年後見人を家庭裁判所でつけてもらうほかないです。ですが兄弟間で仲が悪い場合には,親族以外の弁護士などが成年後見人につくこともあります。

そこでご両親が元気なうちに介護をする人を決めて任意後見契約を締結しておくことをすすめています。これを決めておけば将来親が認知症になったときは契約をした者が親の財産を管理することができます。たんに家族間で介護する人を決めておくだけでは不十分です。


実家の不動産を誰が管理する

親が施設に入所すると不動産空き家になります。この段階で都会にでていった子どもらが空き家の管理を余儀なくされます。修理費など維持をするだけも結構な費用がかかります。ときには来所して窓も開けないとどんどんいたんできます。実家の不動産を誰が管理するのかもきっちり決めておくべきです。

同時に相続後の不動産も決めておくといいです。不動産は,負動産とさえいわれることがあります。「不動産は不要だから現預金だけほしい」というニーズが本当に多いです。地方としては,不動産を相続することがひとつのリスクです。固定資産税から草木の管理に至るまでかなり費用がかかります。

日本人は,資産の7割以上を不動産で持っています。不動産があって現預金が少ない家庭だと本当に相続でもめます。資産でいえば1000万円から3000万円のレンジの資産を持っている家庭がもめやすいです。イメージとしては実家の一軒家と取引銀行が2から3行といったところでしょうか。相続税はかからないでしょうがもめます。


まじめに遺言を書いてほしいと

ご存じのようにエンディングノートは,法的に効力があるものではありません。仮に作成したとしても「そういうものがありました」という程度の扱いでしょう。やはり相続対策としては公正証書遺言を作成するべきです。

一般家庭の相続対策は,公正証書遺言をきちんと作成しておけば9割以上のトラブルは回避できると考えています。そして作成するのは,「公正証書」を強くおすすめします。自分で書いても法律で定められた形式になってなくて遺言が何らの効力がないメモ書きになってしまうリスクがあります。

遺言は,なかなか書いてくれません。頭では大事だとわかっていてもです。どうしても自分の死を意識するからです。まして子どもという立場からは言いにくいものです。ですが家族がそろう時期だからこそさらりと「遺言とか書いておいてね。」と言うのも大事です。

せめて「弁護士に介護や相続のこと相談してみたら」と水を向けてみてください。

それではみなさんよい夏の日を!