事業承継で自社をさらに飛躍させる

 中小企業の社長は,事業の拡大よりも存続を希望することが多いです。「自分が亡くなっても自社が繁栄して欲しい」という願いは,社長にとってあたりまえのものです。自社をご家族あるいは第三者に確実に引き継ぐためには,早い段階から戦略が必要です。事務所では,事業承継をスムーズに展開できるよう法的見地からアドバイスさせていただいています。

事業承継が相続税対策で終わっていませんか

 同族中小企業の社長にとっては,事業承継こそ最大の事業といっても過言ではありません。どれほど事業を拡大できても承継に失敗すればあっという間にすべて失われてしまいます。それほど事業承継は大事です。

 それにもかかわらず少なくない社長が事業承継を相続税をはじめとした税金対策というくらいにしかとられていません。これはあまりにも危険です。事業承継において税金対策はある一部でしかありません。事業承継で大事なことは,①後継者の手腕②自社株の集中及び③税金対策です。

 なによりも大事なものは後継者の経営手腕。どれほど立派な会社でも後継者に手腕がなければあっという間にだめになります。逆に言えば後継者の手腕がすごければ事業承継によりさらに事業が繁栄することもあります。これほど大事な経営手腕ですが経営を学ぶ場所も地方ではあまりありません。そこで事務所では,如水の会という若手経営者の勉強会を開催して経営手腕の底上げをしています。

 次にポイントになるのが自社株。どれほど優秀な人であっても自社株を持っていないと会社のオーナーになることはできません。自社株を持っていないばかりに会社を去ることになった人を数え切れないくらい知っています。家族で仲良くといって自社株を分散させるのはやめたほうがいい。後継者を決めたなら絶対に自社株を集中させるべきです。「我が家は大丈夫」という家庭ほど相続でもめて崩壊しがちです。
 自社株を後継者に集中させる方針が決まったうえで初めて税金対策を考えるべきです。この順番を逆にすると税金減らして企業がなくなるということもありえます。それは誰ひとりとして望むものではありません。

 社長であれば,誰だって自社と家族が末代まで繁栄することを望むでしょう。そうであればこの瞬間から繁栄させるための事業承継プロジェクトを立ち上げるべきです。さらなる繁栄はこの一瞬の判断からです。

誰に自分の介護をしてもらうのか決めておきましょう

 「誰の世話にもならん。生涯現役でがんばる」というのは気持ちとしては立派ですが現実的ではありません。社長といえどもしだいに老いていきます。しかもいつまでも現役社長であったなら後継社長も育成できません。

 社長の場合には,「自分で頑張る」という精神が骨の髄まで染み込んでいます。ですから自分の判断能力が低下するときのことを想像することができません。社長が何も対策をしないまま認知症などになると事業経営に支障がでてくることがあります。例えば社長が自社株を保有したまま認知症になればどうやって株主総会を開催して取締役を選任するのでしょう。これだけでも「どうなるのだろう」とわからない方が大半でしょう。他にも金融機関からの借入における連帯保証人の資格にも影響してくるでしょう。

 こういった状況をまったく検討していない社長がまだまだたくさんいらっしゃいます。あまりにも危険。医療の発達によってこれから寿命はまだまだ延長されるでしょう。そうするとなおさら介護が必要とされる期間が長くなってくるでしょう。そのため誰が社長の介護をするのか,誰が社長の財産を管理するのかを親族内できちんと取り決めておく必要があります。仮に家族がいないのであれば第三者を手当てしておくべきでしょう。

 同族企業の事業承継を円滑するためには,福祉と相続をひとつのものとして元気なうちに対策を打っておくべきです。いずれも判断能力が低下すればなにも対策を取ることができなくなります。事務所では社長のニーズをヒアリングしながら最適な方法を財産管理の方法などを提案しております。

事業の発展のためM&Aも選択肢のひとつです

 事務所では事業承継の選択肢のひとつとしてM&Aのサポートもさせていただいております。M&Aといっても敵対的なものではなく先代の構築された事業を発展的に第三者に提供するというものです。

M&Aの売手の方がとくに気にするのが社員の処遇です。ともに汗水かいてがんばってきた社員がM&Aにて不利になってはいけないという経営者の矜持を感じるところです。
 事務所ではたんに「いくらで売れるか」あるいは「いくらで買えるか」という数字だけの観点からアドバイスをさせていただくことはありません。当事者の心情にも配慮した提案を心がけるようにしております。

 事務所でこれまで対応してきた社長の介護・相続についていくつかの事例を紹介しておきましょう。介護・相続といった問題は,いったいどこから手をつけるべきかわからないものです。まずは気軽にご相談ください。

事業承継の事例紹介