遺産分割の財産と相続税の計算の根拠になる財産は違います!

投稿者:
島田 直行(弁護士)
2017.02.25 (更新日:2019.09.25) 経営者の方々へ

遺産分割の対象になる財産と相続税の計算根拠になる財産は,必ずしも一致しないということをご存じですか?
相続税は遺産分割の対象になった財産にしかかからないと誤解している方が少なくありません。

一般的には,相続税の計算の根拠になる財産の方が大きくなります。これについて事例をベースに話をしましょう。(話をシンプルにするために特別受益については考慮しません)

亡くなったA(父)は,6,000万円の預金を残して亡くなりました。Aの法定相続人は,甲(長男)と乙(次男)のみです。
(ア)Aは,生前に保険金2,000万円,受取人を甲とする終身の生命保険に加入していました。
(イ)Aは,亡くなる1年前に乙に1,000万円を生前贈与していました。

この場合の相続財産は,6,000万円の預金のみです。受取人を甲とする生命保険の保険金は,相続財産には含まれません。また生前に乙が贈与を受けた1,000万円も相続財産には含まれません。

ですが,2,000万円の生命保険金も1,000万円の生前贈与も相続税を計算する場合には含まれます。生命保険金や亡くなる3年前までの相続人への贈与については,相続税を計算する場合には含まれるという定めがあるからです(みなし相続財産)。

このように相続税の計算の根拠となる財産は,遺産分割の対象となる財産と異なります。遺産分割後に思わぬ課税を受けないように事前によく確認しておきましょう。

当事務所では税理士の協力の下,相続税の申告までワンストップで対応しています。遺産分割協議と相続税手続きは,一気通貫で処理した方がコストが抑えられる上に早いからです。相続についてお困りの方は,ぜひ一度お声掛けください。