なぜ休職した社員と復職でもめることがあるのか?

投稿者:
島田 直行(弁護士)
2017.04.27 メンタルヘルス

 うつ病などで休職した社員ともっともトラブルになるのは,復職についてです。社員としては,軽微な仕事ならできると復職を求めてきます。ですが会社からすればまだ回復という印象を受けません。安易に復職を認めてしまうとかえって病状が悪化することも懸念されます。そのため復職を拒否すると「不当な扱いだ」といってトラブルになることがあります。

休職期間との関係でやむをえず復職を求める

 前提としてうつ病といったメンタルヘルスは誰しも悩まされる可能性があるものです。会社としては,うつ病などの社員をできるだけ支援して早期の復職ができるように配慮するべきでしょう。

 もっともメンタルヘルスについては,外部から治癒の有無を判断しにくいあるいは再発しやすいといった特徴もあります。会社として人手が足りないからといって安易に復職を許容していたら社員のメンタルをさらに傷つけることなりかねません。そのため復職を求める社員と復職を認めない会社でトラブルになることがあります。

こういったトラブルの相談は,社員の休職期間満了が近づいたときに生じることが多い印象を受けます。これは就業規則で休職期間満了までに治癒しなかったら退職とみなすと記載している会社が多いからでしょう。これは一般的に自然退職規程といわれるものです。この規程があるために休職期間満了が近づくとなんとか復職して社員たる地位を確保しておこうという意識になるのでしょう。

でも社長からすれば,「それは退職しないための申出ではないか」という気持ちになります。結果として双方の言い分が違ってトラブルになるというわけです。