ビデオ会議をうまく利用するための3つのルール

投稿者:
島田 直行(弁護士)
2020.08.22 その他

新型コロナによってZOOMなどを利用したビデオ会議がいっきに普及しました。「ZOOMでしましょうか」がスタンダードな表現になりました。1年前には誰も想像していない状況です。実際にビデオ会議をやってみて感じたことは,「これって意外と便利ではないか」ということです。日本では,阿吽の呼吸といったようにノンバーバルコミュニケーションが重要視されます。そのためビデオ会議に消極的な人が多かった印象があります。でもやってみると「なぜ今まで物理的に集合していたのか」と疑問すら感じるようになりました。いかに非効率的な会議が多いのかの証左ともいえるでしょう。

でもビデオ会議にもやはり課題というか限界があります。きちんとしたルールが決まっていないとビデオ会議でもたんにつながって沈黙が続くということになります。僕も早い段階からビデオ会議を利用してきたのでなんとも気まずい場面に幾度となくであってきました。そうならないためのルールについて自分なりの経験から整理してみましょう。

「できない人」には「できる人」になってもらう

あたりまえのことですがビデオ会議をしようとしても「ZOOMとかできません」という人がいるかもしれません。その場合に配慮してビデオ会議をしないというのは選択肢として間違っています。できないのであればできる人になってもらうしかないです。そもそもZOOMとか難しいものではないです。ビジネスをやっているのであれば誰でもできます。設定が難しいなら誰かに設定してもらえばいいだけです。なんとでもなります。

それを自信をもって「できません」と言われて周囲があわせるのはベクトルとして間違っているでしょう。そんなことをしていたらいつまでもチームとしてのパフォーマンスなんてあがりません。しかも本人としても「できない状態」を許容されることになって成長の機会を失わせてしまいます。

こういった技術の共有でこけるのって日本の職場あるあるです。「こういうシステムをいれてみよう」といっても反対勢力は必ずいます。そこにあわせていたら絶対にうまくいきません。「とりあえず導入したから」と無理にでも入れることが大事かなと。

会議の時間をストイックに管理する

ビデオ会議のいいところは「どこでも参加できる」ということです。つまり移動の時間がないので自分の時間を確保しやすくなります。この「自由」というのがひとつ大きな課題なんですよね。

自由だからというこで時間の管理がずさんになってしまうことがあります。これが許されるとビジネスの緊張感が次第に劣化します。自由が広くなるからこそ時間の管理もルーズになってしまうことがあります。会議の内容もだらだらしたものになりがちです。「会議を簡単にできるからまた次回に検討しよう」という気の緩みがでてしますのでしょう。

ですが会議は本来一発勝負であるべきです。なんども会議を繰り返すときってたいてい何を決めるのかもあいまいなまま会議を開催することが目的になっています。なんだそれということです。

こういうだらだらを防止するために会議の時間管理は明確にするべきです。時間になって参加できていない(設備の不調も含む)場合でもはじめるべきです。そうしないとたったひとりのためにみんなが画面を見ながら静寂の時間を過ごすことになります。それはあまりにも不毛でしょう。

あと終わりの時間も。終了時間を明確にしておかないと意見の集約に向けて会議が進行しません。とくにビデオ会議では,各自が自分の意見を言って終わりということで意見を集約させるプロセスがなかなか難しいです。

会議をコントロールをするひとを設定する

ビデオ会議では,どうしても各自が分断した状況で会議をすることになります。ですから個人の意見を言いっぱなしということになってしまうことがあります。あるいは各自の意見をいいだすタイミングも読みにくいところがあります。ですから普段の会議よりも司会をする人の役割が重要になってきます。いわば司会者いかんによって会議のパフォーマンス全体が決定的に違ってきます。

司会者の方は,できるだけ全員が発言できるように意見を求めていきます。どうしても発言のタイミングを取りにくいので「あなたが発言できる」という場面を設定することは参加者の満足感を高めるうえでも必要です。なにより自分の意見を言えるとなれば,真剣に参加者としても議題を考えることになります。

あともうひとつの役割は,どうやってひとつの意見に集約させるかです。どうしても画面越しで周囲の様子をみることになるので他の人の意見との調整を図るというのが難しくなります。意見の集約の仕方が曖昧だといつまでも各自が自分の意見を言って終わりということになりがちです。司会者が「ではこうあって結論をだしましょう」ともっていくとバラバラな意見が集約しやすくなります。

このように司会者の役割は多きにもかかわらず事前に決まっていないことが少なくありません。「誰が司会するのだろう」と曖昧なまま会議が始まるのは避けるべきです。そうしないと会議が盛り上がらないし終わらない。「司会者なんて自分には責任が重すぎてできない」など言っていたらいつまでも環境は変わりません。結局のところ経験しないとなにごともうまくなりません。