「でも患者だから」と感じて躊躇してしまいます。患者とクレーマーの区別をどう考えたらいいでしょう

2021.04.28

 クレーマー対応は,担当者個人のスキルに依存するのではなく組織として対応することが肝要です。担当者個人のスキルに依存すると退職と同時に誰も対応することができなくなるということにもなりかねません。
 組織として一体的な対応をしていくためには,マニュアルを策定しておくことが必要です。「この場合には,このように対応する」という指針があるからこそ現場も自信をもって対応することができます。クレーマー対応においては,担当者による判断を可能な限り要しないようにすることです。判断を求められるほどに担当者は「患者だから」ということで毅然とした対応ができなくなります。
 こういったマニュアルを作成するうえで最初に確定させるべき事項は,クレーマーの定義です。クレーマーの定義は,あるようでないのが実際のところです。だからこそ担当者は,『クレーマーとして対応していいのか』と悩むことになります。そこで院長が自らの判断で「こういう人はクレーマーとして対応する」と事前に定義づけしておくべきです。「1日に容態以外に3回以上電話してくる」など可能な限り判断基準としてシンプルなものにしてください。複雑にするほどに判断を要して迅速な対応ができなくなります。
 気をつけるべきことは,クレーマーの定義に正解などないということです。「正解がある」と考えるといつまでも定義を作ることができず「患者だから」ということで曖昧な対応で終わってしまいます。これでは本質的な解決になりません。必要なのは,まず定義を作ることです。