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刑事事件

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告訴・告発・被害届の違いってわかります?

私たちには,「なんとなく理解したつもり」で利用している言葉というものがあります。聞いたことはあるけど意味を質問されると「?」となってしまうような言葉です。こういう言葉は,法律の分野でも少なくありません。

刑事事件の分野でみると告訴・告発・被害届といった言葉がわかるようでわからない言葉でしょう。大半の人はドラマや報道で耳にしたことはあるはずです。なかには被害届なら提出したことがあるという人もいるでしょう。ではこの言葉は,それぞれどこが違っているのでしょうか。

意思表示の有無が違う!

まず「告訴・告発」と「被害届」の違いからです。これらはなんらかの犯罪事実を前提にしているところは同じです。違うのは,犯人に対する処罰の意思表示の有無が違います。

告訴・告発は,捜査機関に対して犯罪事実を申告して犯人の処罰を求めるという意思表示を含むものです。告訴・告発を受けた捜査機関としては,捜査を開始しなければなりません。

これに対して被害届というのは,捜査機関に対して被害を届けるだけで犯人の処罰を求めるという意思表示は含まれていません。被害届を受理した捜査機関は,捜査を開始するか否かを自分で決めることができます。

ですからメディアなどで取り上げられる事案では,捜査を求めるために被害届ではなく告訴・告発がなされるわけです。

犯罪のなかには,告訴がなければ起訴できないものがあります。このような犯罪類型を親告罪といいます。典型的なものとしては,強姦罪があります。被害者の意志に関係なく起訴できてしまうと被害者が二次被害にあうこともあります。ですから強姦罪を起訴するためには被害者の告訴が必要となります。

この強姦罪については,社会秩序の維持のために非親告罪にするべきという意見もあります。つまり被害者の告訴がなくても強姦罪として起訴できるようにするということです。社会の秩序維持を重視すれば非親告罪になりますし被害者の保護を重視すれば親告罪になります。このようなバランスをいかにとるかが重要な社会の問題になっています。

最後に告訴と告発の違いです。告訴は,基本的に被害者が捜査機関に申告するものです。告発は被害者ではない第三者が捜査機関に申告するものです。公務員は,犯罪事実を認識したら告発する義務があります。

このような身近な言葉でもじっくり調べると考えることがたくさんあります。私たちは,とかく近すぎで見えないものが多いです。身近な言葉の意味をひとつひとつ味わってみると物事の見方が変わってきます。