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クレーマーがあなたを追い込むときに口にする言葉とは?

クレーマー対応は,誰しも気が滅入るものです。社長からは「なんとかしとけ」といわれてもなんとかならないのが通常ですから。それにクレーマー対応が売上に直結するわけでもありません。それでも対応しないといけない担当者の方のストレスというのは相当なものです。クレーマー対応を生業にしている僕ですら「こりゃ大変だねぇ」と感じる場面が多々ありますから。担当者の方には,「まぁ,そんなに自分を追い込まず一緒に頑張っていこうや」と声をかけるようにしています。

クレーマー対応を考えるときには,クレーマーの種類を認識しておくことも必要です。クレーマーには,大別してふたつのパターンがあります。

①「自分は正しいことを要求している」と認識してクレームを言い続ける人
②「自分は不当な要求をしているよね」と認識してクレームを言い続ける人

まぁどちらのケースも大変なんですが②の場合は,いわゆるプロのクレーマーです。なにかのきっかけでクレームから利益を得たことがあると「クレームは金になる」と誤解する人がいます。そして金銭を得ることを目的としたクレーマーにうまれてきます。

金銭目的で不当な要求をしているクレーマーは,弁護士が通知するととたんに収まるケースが少なくないです。自分に非があることはわかっているので弁護士がでてきて話が大きくなるのを嫌がります。その意味では「自分は正しい」という信念のタイプよりも対応はしやすいです。

さて金銭目的のプロクレーマーは,やはり人にプレッシャーをかけることに長けています。典型的なものが要求の仕方です。

プロのクレーマーは,なにを要求する場合でもあえて具体的な要求をしないことが多いです。例えば「〇〇円払え」などいわずに「誠意を見せろ」などぼんやりとした要求を繰り返し実施します。ここはあえて曖昧な要求をしているところがポイントなんですよ。

プレッシャーをかけて金銭を具体的に要求すると恐喝罪(刑法249条)が成立することになります。ですが「誠意を見せろ」と言って相手が金銭を持参したときには,必ずしも金銭を要求したわけではありません。「相手が勝手に金銭を持参しただけ」と反論できる余地があります。そのため恐喝罪になりにくいわけです。

それに人間は,「ぼんやりとしたもの」に恐怖心を抱く傾向があります。幽霊にしても将来に対する不安にしても。明確なリスクの場合には,リスクに対する自己の許容範囲や対応を検討することができます。これがぼんやりとしたリスクの場合には,許容範囲や対応を検討する余地がなくなるわけです。つまるところ自分でどんどん不安を拡大させていきます。自分で不安になって身動きが取れなくなるという経験は誰しもあるでしょう。 

こういった曖昧な要求を受けたときには,どうするか。それは「その具体的な要求内容はなんですか?」とはっきり質問することです。クレーマーとしては,予想していない反論にたじろぐかもしれません。この場合には,たいてい「そんなものはしらん。自分で考えればわかるだろう。」と続きます。そこでさらに「私としては考えてもわからないから質問させていただいているのです。」と質問していきます。

このようなやり取りを続けていくとしびれを切らして終わります。そこまでいかなくとも「具体的な要求がなされないのであれば当方としても対応しかねます。本日はこれにていったん帰らせていただき今後の対応は社内で検討させていただきます。」ということもできるでしょう。

いずれにしても曖昧な要求を曖昧なままで終わらせない。これが大事なわけです。

 

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