
経験が生み出す圧倒的な差
弁護士:島田 直行
投稿日:2025.02.23
あらゆることに通じる話ですが、経験の有無は圧倒的な差を生み出します。ほんのわずかでも経験があることは、他人と比べて大きなアドバンテージになります。それは成功体験だけでなく、失敗の経験も同様です。
実際に経験してみなければ分からないことは多くあります。例えば、経営に関与したことがない若い人たちに「営業利益率はどれくらいだと思う?」と尋ねてみると、30%といった驚くような答えが返ってくることがあります。経営を経験していない人にとって、営業利益率そのものがよく分からないのが実情でしょう。しかし、一度でも経営に関わったことがある人であれば、売上に占める営業利益の割合を常に意識しているものです。
参考までに、中小企業の営業利益率は一般的に5%程度です。この数字を若い人たちに伝えると、多くが驚きます。会社はもっと利益を出しているものだと漠然と考えているのでしょう。しかし、こうした認識のズレを「知識が足りないから」と片付けるのは間違いです。若い人でも経営経験がある人は、営業利益率について正確な感覚を持っています。結局のところ、自分でやってみなければ分からないことがたくさんあるということです。
なぜ経験が圧倒的な差を生み出すのか?
私自身が考える理由の一つは、「言葉にならない知識」を経験から学べることにあります。私たちは知識を「言葉で表現できるもの」と誤解しがちですが、実際には言葉にならない知識、いわゆる「暗黙知」が多く存在します。これを「勘どころ」や「センス」と表現することがありますが、それゆえに分かりにくくなっているのかもしれません。
暗黙知とは、既存の知識と知識を結びつける役割を持つものです。私たちはたくさんの知識を得ますが、それらをどう結びつけるかが分からず、活用できないことがあります。経験を積むことで、言葉にしづらい細やかな感覚を身につけることができるのです。
これは、新しいプロジェクトを立ち上げる際にも共通する話です。プロジェクトの成功は、計画やクオリティだけでなく、メンバーの経験値にも大きく左右されます。経験者がいるかいないかで、進行のスムーズさは大きく変わります。
私自身、プロジェクトを考えるときには、必ず経験者を一人は入れるようにしています。経験者がいることで、「勘どころ」が分かり、注意すべきポイントを押さえやすくなります。逆に、経験者がいないと、メンバーそれぞれが異なる考えを持ち、方向性が定まらず迷走してしまうこともあります。
ですから、何かプロジェクトを進める際には、経験者を入れることを意識するのが重要です。コストがかかっても経験者を加えたほうが、最終的なパフォーマンスは向上します。これは多くの書籍でも繰り返し述べられていることで、プロジェクトがうまくいかず壁にぶつかっている人には、経験者を入れることが一つの突破口となるでしょう。こちらの本を読むと経営者を加えることの重要性がよくわかります。
BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?
ぜひ、経験の重要性を意識しながら、日々の活動やプロジェクトに取り組んでみてください。
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