
寄り添う経営者
弁護士:島田 直行
投稿日:2025.05.19
このところ、「経営者、特にオーナー企業の経営者の社会における役割とは何だろう?」と考えることがよくあります。
私の仕事の大半は、オーナー企業の経営者の方々と関わることです。日々、たくさんの経営者の方と出会い、意見を交わしながら、「経営」という営みに一緒に向き合っています。それは、とても大変なことでもありますが、正直に言えば、やりがいもたくさんあるのです。
私は弁護士という立場ではありますが、実のところ争いごとはあまり好きではありません。「そんなにカリカリしなくてもいいのに」と、つい思ってしまうのです。徹底的に白黒をつけるというよりは、多少歯車が合わなくても、なんとか帳尻を合わせて、みんなで前に進んでいく——そんな雰囲気が好きなんです。
きっと、そういうバランスをとることが私の役割なのだと思っています。ですから、「白黒はっきりつけましょう」というスタイルは、私には合いません。問題が起きたら、できるだけ早く手仕舞いをして、次のステップに進んでいく。そんなスタンスで、仕事をしています。
そして、そうしたスタンスに共感してくださる方が、経営者として私の依頼者になってくださっているのではないかと思います。結局のところ、誰だって争いごとは嫌いなのです。でも、避けられないこともある。だからこそ、私のような役割が必要なのかもしれません。
ご依頼を受けるときには、できるだけ私の考え方や方針を明確にお伝えするようにしています。価値観が食い違ったままでは、誰にとっても不幸ですからね。
そんな日々の中で、私は「経営者の使命とは何か」という問いを、ずっと考え続けています。もちろん、企業として利益を上げることは大切です。従業員にきちんと給与を支払い、社会的な責任を果たしていく。それは、経営者として最も基本的な役割です。
でも、それだけでは足りないのではないかとも思います。
働く人たちは、仕事以外にもさまざまな悩みを抱えているものです。プライベートの問題を相談する相手が見つからないということも少なくありません。そんなとき、相談相手として頼られるのが、実は経営者であることも多いのではないでしょうか。
そうした信頼関係があるからこそ、プライベートな悩みを打ち明ける。私は、そんな時に、経営者が「どうしたの?」と声をかけてあげられる存在であってほしいなと、心から思います。
経営者の皆さんは本当にお忙しい。でも、社員の悩みに耳を傾ける一言は、何よりも大切です。そうした姿勢こそが、理屈ではなく、従業員の心に届くのではないでしょうか。
もちろん、過度にプライベートに踏み込むことは慎重であるべきですが、それでも「全部含めて支える」という気持ちは、私はとても大切だと思います。それこそが、経営者の本当の役目ではないでしょうか。
私は、そんなふうに社員に寄り添う経営者が、心から好きです。そして、そういった方々のそばで支えることができる弁護士でありたい。経営者とともに歩みながら、お互いに器を磨いていくような人生。私は、そんな仕事がしたいと思っています。
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