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「変わり続ける」ことが、人生を支える──『Master of Change』より

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2025.06.09

ものの本によれば、人生を大きく揺るがす出来事は、一人の人生に平均して36回訪れるのだそうです。その数を多いと感じるか、あるいは少ないと見るかは人それぞれでしょうが、確かに私たちは時に、人生の舵を根本から切り直さなければならないような瞬間に直面します。

そのような局面で何をどう考え、どのように行動するかは、人生のクオリティを左右する大切な要素なのかもしれません。自分を守ろうとするあまり、変化を拒むのではなく、変化を受け入れ、自らも変わっていくしなやかさが求められる時代です。

最近読んだ『Master of Change 変わりつづける人──最新研究が実証する最強の生存戦略』という本は、まさにその「変わり続ける力」について深く掘り下げた一冊でした。ここで紹介されている考え方の一つに、「価値観の柔軟性を持つこと」があります。私たちは、環境が変わっていく中で、自分の価値観を一切変えずに立ち向かうことはできません。変化に対応するには、自らの考え方にも余白を持たせる必要があるのです。

ただし、ただ流されてしまうのではなく、「変わってもいい自分」と「変わってはいけない自分」の軸をしっかり持つことが大事だとも、この本は教えてくれます。変化に身を任せすぎると、自分自身を見失ってしまう危険もあるからです。つまり、「しなやかさ」の裏には、確固たる中心が必要なのですね。

もうひとつ印象に残ったのは、「行動すること」の大切さについてです。困難に直面したとき、私たちはつい立ち止まってしまいます。状況が変わるのを待ってから動こうとするのですが、待っているだけでは、かえって状況は悪化してしまうことも多い。

むしろ、しんどい時こそ、まず一歩を踏み出す。体を動かす、何かをやってみる。その「やること」が小さなことでも、行動することによって少しずつ気分が変わり、環境との関わり方も変わってくる。モチベーションは、待っていても湧いてきません。動くことでようやく芽生えてくるのだと改めて感じました。

そして、最も心に残ったのは「人生に意味を求めすぎないこと」というメッセージでした。私たちはつい、あらゆることに意味を見出そうとしてしまいます。人生の意味、仕事の意味、人間関係の意味……。でも、本当にそんなにすべてに意味を求める必要があるのでしょうか。

人生の意味は、今この瞬間に見つかるものではなく、むしろ過ぎ去ってからじわりと浮かび上がってくるものなのかもしれません。「あのときの経験があったから今がある」と、後から気づくようなもの。そう考えれば、「意味を探すこと」にとらわれすぎず、今この瞬間を誠実に生きることの方が、よほど大切なのではないでしょうか。

『Master of Change』は、そんなふうに人生の変化に寄り添いながら、自分を保つヒントを与えてくれる一冊です。心が沈みがちな時にこそ、ページをめくってみると、ふっと肩の力が抜けるかもしれません。

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