
見えない不安は、紙に書いて見えるようにする
弁護士:島田 直行
投稿日:2025.06.19
真面目に仕事をしていると、「やることが多すぎて、立ち止まってしまう」という瞬間がありますよね。あれもこれも処理しなきゃと頭がいっぱいになって、逆に何から手をつけていいか分からなくなる。私も日常的にそういう場面に出くわします。
弁護士という職業柄、複数のトラブルが同時進行することも少なくありません。たとえば、急な相談が入り、書面の締切も迫り、事務所の中でも小さな対応がいくつか重なってくる。そんなときは、「これは一体どこから手をつければいいんだ…」と、ふと呆然としてしまいます。
でも最近思うのです。私たちが苦しくなるのは、「やることが多すぎるから」ではなくて、「やるべきことの全体像が見えないから」ではないか、と。
不思議なもので、人間って「これをやればいい」と明確に分かっているときって、意外とストレスを感じないものです。むしろ、「何かしなきゃいけない」という漠然とした焦りこそが、心を消耗させるんですよね。
だから私は、行き詰まりを感じたときこそ、まず立ち止まって「やらなきゃいけないこと」を書き出すようにしています。ただそれだけのことですが、効果は絶大です。
書き出してみると、頭の中でモヤモヤしていたものが一気に形を持ちはじめます。そして意外にも、「これはもう他の人に任せよう」「これは今じゃなくてもいい」といった判断もつきやすくなる。そうやって取捨選択ができてくると、タスクの全体像が見えてきて、「この程度なら何とかなる」と思えるようになるから不思議です。
結局、人間って「上限が見えること」で安心するんだと思います。やらなきゃいけないことが10個であれ、100個であれ、「見える」だけで気持ちはぐっと軽くなる。
私たちは、全体像が見えないから悩む。もしかしたら、それは人生においても同じことが言えるのかもしれませんね。だからこそ、しんどいときほど、一旦立ち止まって書き出してみる。そんなシンプルな習慣が、日々を少しずつ前に進めてくれる気がしています。
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