卵サンドと、ちょうどいい距離感

スタッフとたまに一緒にお昼ご飯を食べに行くことがあります。特別な理由があるわけじゃないのですが、ラーメンをすすりながら「最近どう？」なんて言葉を交わせる時間が、なんとなく好きです。かしこまったミーティングじゃなく、そんなゆるい時間の方が、私には合っているように思います。

でも、いざ「行こうか」となると、お店選びに少し悩みます。いつも自分が行っているところだと変化がないし、かといって全く知らないところに飛び込む勇気も出ない。そんな中で、ふと思い出したのが、事務所の近くにある「喫茶むぎまめ舎」さん。前から看板が気になっていたけれど、訪れたことはなかったんです。

入ってみると、なんとも居心地のいい空間。目当ては、ネットでも見かけて気になっていた「卵サンド」。卵サンドだけの注文って、人生で初めてだったかもしれません。たいていは何か他のメニューとセットになっていたりするものですが、ここでは「これ一本です」と言わんばかりの自信に満ちた構成でした。

そして、実際に食べてみて、その潔さに納得しました。卵のあっさりとした味わいもさることながら、何よりパンが美味しい。柔らかくて風味があり、卵とちょうどよく調和している。これは「パンと卵の二人三脚だな」と感心しました。

正直なところ、「卵サンドだけだと足りないかな」と思っていたのですが、予想外にボリュームがあって、しっかりお腹が満たされました。食べ終えたときには、ちょっとした達成感すらありました。たかが卵サンド、されど卵サンド。なんだか不思議な満足感に包まれました。

ふと「何事もバランスだな」と思ったんです。パンと卵のバランス、味と量のバランス、お店の雰囲気とメニューのバランス、そしてスタッフとのちょうどいい距離感。何かひとつが突出してもいけないし、欠けても物足りない。そんなことを、静かな喫茶店で思いながら、午後の仕事に向かったのでした。

お近くに来られることがあれば、ぜひ一度、あの卵サンドを体験してみてください。

📍 喫茶むぎまめ舎（Google Maps）