豚汁を頼んだら
弁護士:島田 直行
投稿日:2025.10.23
急に空気が変わりましたね。あんなに「暑い暑い」と言っていたのに、気づけば肌寒くて、Tシャツ1枚では外に出られなくなりました。私もついにジャケットを羽織り始めました。10月の終わりって、こんなにあっさりと秋が深まっていたっけ?と首をひねってしまいます。
街を歩いていても、なんだかハロウィンの雰囲気が控えめです。一時期はどこを見ても仮装だらけだったのに、今年は「そういえば、ハロウィンか」くらいの存在感。時代って、本当に静かに、でも確実に変わっていくものですね。
そんな季節の変わり目。つい先日、スタッフと一緒にお昼を食べに行ったんです。メニューを見ていたら、「豚汁定食」の文字が目に入りまして。正直なところ、そんなに深く考えずに頼んだんですが、運ばれてきた豚汁を見て、私は軽く驚きました。
でかい。
思わず「踊れるな、これ」と心の中でつぶやきました。もう、丼というより鍋に近いサイズ感。中にはたっぷりの野菜と、しっかりと煮込まれた豚肉。まるで「これで足りないとは言わせないぞ」と言わんばかりの自信に満ちた一杯でした。
でも、その迫力に反して、一口食べた瞬間に「あぁ、これだ」と心がほぐれる。寒い日に食べる豚汁って、なんでこんなに美味しいんでしょうね。湯気の向こうに、どこか懐かしい匂いと温もりを感じてしまうんです。
豚汁の良さって、単品で食事として成立してしまうところにもあると思うんです。野菜もどっさり入ってるし、豚肉もたっぷり。栄養バランスばっちりで、胃も心も満たされる。
私は特に、さつまいもが入っている豚汁が好きでして。あのほっくりした甘さが、他の具材といい感じに調和してくれるんですよね。あとは青ねぎ。これがまた、全体を引き締めてくれる名脇役なんです。
そういえば、「豚汁が嫌い」って人に、あまり出会ったことがありません。かといって、「毎週絶対食べたい!」というほどの熱烈なファンも少ない気がします。頻繁に求めるものじゃないけれど、いざ食べると「やっぱりいいな」と思える。そういう存在って、なんだか人間関係にも似てる気がしますね。
たまに会うと嬉しくなる人。話していると、なんだか心がほぐれる人。そういう存在が、人生の中にいくつかあると、案外それだけで救われる場面があるのかもしれません。
そんなことを考えながら、私はひとり豚汁をすすっていました。外は少し風が強くて、木の葉が踊っていましたが、私はその丼の中で静かに踊りたくなるような、満ち足りた気持ちになっていたのでした。
CONTACT
お困りごとは、島田法律事務所で
解決しませんか?
お急ぎの方はお電話でお問い合わせください。
オンライン相談をZoomでも対応しています。
083-250-7881
[9:00〜17:30(土日祝日除く)]