
「とりあえず手をつける」ことの大切さ
弁護士:島田 直行
投稿日:2025.05.12
私が日々の仕事の中で何よりも大切にしているのは、「とにかく手をつける」ということです。これは仕事に限らず、あらゆる物事に共通する大事な姿勢ではないかと思っています。
仕事がうまく進まないときというのは、大抵の場合、「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」と頭では分かっていながらも、なかなか手が動かず、結局何も始められていないということが多いように感じます。逆に、いざ始めてみると、意外とスムーズにリズムに乗って進んでいくものです。
私自身、仕事ができる人たちを見てきて感じるのは、「取り掛かりが早い人は、仕事全体もうまく進めている」ということです。では、その「取り掛かりの早さ」を支えているのは何かといえば、おそらく「ざっくりとした全体像を思い描く力」なのではないでしょうか。
最初から細かく完璧な計画を立てようとすると、かえって手が止まってしまうことがよくあります。しかも、実際の仕事には相手がいる以上、最初の計画通りに進むことはほとんどありません。ですから、大まかな構想を立てたら、とにかく手をつけてみる。そして、やりながら修正していく。このプロセスが、結果的に仕事を前に進める最も現実的な方法だと感じています。
「でも、何から始めたらいいのか分からない」というときもあると思います。そんなときこそ、「最初の一歩はとにかく簡単なこと」にするのがおすすめです。たとえば、ノートを開いてみる、メールの下書きを起こしてみる。ほんの小さな動作でもいいのです。最初から成果が見えるようなことをやろうとすると、逆にプレッシャーが大きくなってしまいます。
小さなことをやると、「とりあえず今日も何かやったな」という感覚が得られます。それは自信にもつながります。私たちは時に「小さなこと=たいしたことではない」と誤解しがちですが、本来はその逆で、小さなことこそが大きな成果の一部なのだと思います。
かの二宮金次郎も「積小為大(せきしょういだい)」という言葉を残しています。小さな積み重ねによってしか、大きなことは成し遂げられないという教えです。どんな仕事も、結局はこの「積み重ね」によって形になるのだと思います。
ですから、もし目の前の仕事に気が重くなっている方がいらっしゃったら、ぜひ「とりあえず手をつけてみる」ことを意識してみてください。思っているよりも、きっと前に進めるはずです。
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