
「また来てくださいね」の力
弁護士:島田 直行
投稿日:2025.06.29
先日、ふらっと立ち寄ったお店で「満席です」と断られました。でも、なんだかその出来事がやけに印象に残っていて。それは、店主さんの対応がとても丁寧だったからなんです。
その方は、目を合わせて「申し訳ありません、今満席なんです。でもまたぜひ来てくださいね」と、にこやかに言ってくださいました。その一言に救われたというか、少し心が和らぎました。
同じ「満席です」でも、目も合わさず淡々と言われるのと、きちんと誠意を持って伝えられるのとでは、受け手の印象はまったく違いますよね。時間にしたら数秒の違いかもしれません。でも、その数秒が心に残るかどうかを左右する。そんなことを改めて感じました。
商売って、目の前の顧客だけを相手にしていればいいわけじゃない。むしろ、その人の背後にいるかもしれない、まだ出会っていない潜在的な顧客の存在も意識していく必要があると思います。
「どうせもう来ないかもしれない」と思ってしまえば、それまで。でも「また来てくださいね」と声をかけるだけで、もしかしたら次の機会につながるかもしれない。実際に来てくれるかどうかなんて、正直わからないですよね。でも、わからないからこそ、やっておく。そういう積み重ねが、長い目で見たときの信頼や成長につながるんじゃないかなと思います。
私自身、日々の仕事でも「断る」という場面に出くわします。弁護士という職業柄、どうしてもすべてのご相談に応じることが難しいこともある。でも、そんなときこそ、きちんと誠意を持って対応することの大切さを感じます。
人は意外と、最初に受けた印象をずっと覚えているものです。だからこそ、「断る」という行為の中にこそ、その人や会社の姿勢が表れるんじゃないでしょうか。
「また来てくださいね」と、心から言えるかどうか。それだけで、その人の印象は大きく変わる。そして、そんな一言が、巡り巡って自分自身に返ってくるのかもしれませんね。
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