
「仕事と私生活の境界線は、あいまいでいい」
弁護士:島田 直行
投稿日:2025.04.27
行き交う観光客を目にすると今年も春の大型連休が始まったのだなと感じます。皆さんはどこかへお出かけの予定はありますか?
私は人混みが少し苦手なので、あまり積極的に外出はしませんが、それでも新緑や、穏やかに流れる海峡を眺めていると、しみじみと「美しいな」と思います。やはりこの時期にしっかり休みを取るというのは、大切なことだと感じます。個人的には、春のこの時期こそ、一年の中で最も美しい時間なのではないかと思っています。
もっとも、私の場合は、連休だからといって自由な時間がたっぷり取れるわけではありません。日頃なかなか進まない事務作業などに追われ、気が付けば連休も終盤、というのが毎年のことです。それでも、少しでも時間を作って、できれば何かしら外出もしてみたいと考えています。
そんなことを考えているうちに、ふと「仕事とプライベートの分け方」について思いを巡らせました。
仕事とプライベートをきちんと分け、それぞれに充てる時間を大切にする。これはとても大事な発想だと思います。しかし、私自身は、それをきっちり実現することは難しいと感じています。特に個人で事務所を運営している立場では、「ここから先は仕事、ここからはプライベート」と線引きすることはなかなかできません。経営の最終責任は自分にありますから、たとえ休日であっても、トラブルがあれば対応しなければなりません。
そうなると、結局は土日も仕事をすることが珍しくありません。もちろん、ずっと仕事ばかりでは疲れてしまうので、時にはリフレッシュも必要です。それでも、やらなければならない仕事は、やはりやり遂げるしかないのだと割り切っています。
むしろ、あまりにも「きっちり分けなければ」と意識しすぎると、それ自体がストレスになってしまうこともあります。
私にとっては、仕事と私生活は、いい意味で「ごちゃ混ぜ」になっているくらいがちょうど良いのです。経営者という立場では、ある程度はそうした混然一体の感覚で過ごすしかないのかもしれません。
そうはいっても、ごちゃ混ぜの暮らしが不幸かというと、決してそんなことはありません。むしろ私の性格には、その方が合っているように思います。無理に線引きをしようとすると、かえってうまくいかない。
「暮らすように仕事をし、仕事をするように暮らす」――そんな自然なスタイルを目指して、私は連休中も少しずつ仕事を進めるようにしています。そうすることで、連休明けに仕事が山積みになってパフォーマンスが落ちることも防げます。
結局、暮らしにも仕事にもリズムが大事なのだと思います。毎日少しずつでも進めていくことで、自然とリズムが生まれ、結果的にパフォーマンスも向上していく。これは、多くの方にも共感していただけるのではないでしょうか。
「仕事とプライベートをきっちり分けましょう」というのは、結局、どうストレスから解放されるか、という話だと思います。ですが、私はストレスを完全にゼロにすることはできないと考えています。現実的には、ストレスとうまく付き合っていくしかない。だからこそ、仕事と私生活をごちゃ混ぜにしながら、できるだけ負担を軽くし、無理をせず、自分をうまく調整していくことが大切なのだと思っています。
もちろん、この考え方が唯一の正解ではありません。もし「仕事とプライベートの線引きがうまくできない」と悩んでいる方がいるなら、そんなに気にしなくてもいいのではないでしょうか。ごちゃ混ぜでも、自分なりにバランスが取れていれば、それで十分だと思います。
何よりも、自分自身のペースを大切にしていきたいものですね。
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