「白いバラが届けてくれるもの」

今朝、クライアントの方から白いバラをいただきました。毎年この時期に届けてくださるのですが、変わらず丁寧に育てられた花を見るたびに、心がふっと和らぐのを感じます。

仕事柄、成果は目に見えにくいこともありますが、こうして形になって届く「気持ち」は、言葉以上に力を与えてくれるものですね。咲きたての白い花びらに、ほんの少し淡いピンクが混じっていて、そのささやかな色味にさえ、どこか温もりのようなものを感じました。

育てた花をわざわざ届けてくださる――その行為自体がすでに贈りものです。日々の忙しさの中で、つい慌ただしくなってしまいがちですが、こういうひとときがあると、自分の歩んできた道をそっと肯定してもらえたような気持ちになります。

僕は、事務所の規模をどんどん大きくすることには、あまり関心がありません。それよりも、一人ひとりとの関係を大事にしたい。仕事を通して出会った方々と、ゆっくり、長くつながっていけるような事務所でありたいと思っています。

もちろん、大きくすることに価値がないとは思いませんし、目指す方向は人それぞれ。ただ、自分にとっての“理想のかたち”というのは、やはり関係性の中にあるのだと思います。そういう積み重ねの延長線上に、事務所の個性や強みが育まれていくのではないでしょうか。

今日は、久しぶりに少し長めの散歩もしました。空気は少し湿っていて、道ばたの花もどこかしっとりと咲いていて、季節の移り変わりを実感しました。散歩をしていると、ふと「今のままでいいのか」とか、「この道をこのまま進んでいいのか」といった問いが浮かぶことがあります。でも、そんな時こそ、自分にとって大切なものは何かを、改めて考えるチャンスなのかもしれません。

僕には、大きな組織を動かすような力はありません。でも、その分、出会えた一つひとつのご縁を丁寧に、大切に守っていきたい。そんな思いを、白いバラが改めて思い出させてくれました。

また新しいメッセージが届きました。少しずつでも、こうしたつながりを受けとめ、返していくような毎日でありたいと、改めて思っています。