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「“繋がらない”ことの不安に気づくとき」

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2025.06.06

時々、ふとしたタイミングでスマホやパソコンがネットに繋がらなくなることがあります。そんな時、私はとても慌ててしまいます。普段は意識していなくても、インターネットに繋がらないと「何もできない」と感じてしまう自分がいるのです。そして、その感覚に気づいた時、私は「本当に、繋がりすぎた社会に生きているんだな」と、少し怖くなるのです。

ネット環境が不安定になると、メールも見られず、調べものもできず、誰かと連絡を取ることすらできなくなる。そんな自分の無力さに気づかされます。そして同時に、「現代の“つながり”とは、こういうことなのかもしれない」と感じることがあります。つまり、目に見えない誰かに支えられているという感覚です。

皆さんも、似たような経験はあるのではないでしょうか?

考えてみれば、30年ほど前は、こんな状況は想像すらしていませんでした。まだインターネットは黎明期で、仕事も日常も、ネットに依存することはなかったはずです。それが今では、生活のあらゆる場面で、当たり前のようにネットに繋がっています。私たちの「支え合い」の概念も、この30年で大きく変わってきたのだと思います。

昔は「支えられている」と感じた時、そこには具体的な顔がありました。家族、友人、職場の人など、関係性の中にその「誰か」がいたのです。けれど今は、ネットを通じて得る情報や知恵の多くが、匿名の誰かによるもので、その「誰か」が誰なのか分からないまま恩恵だけを受けていることも少なくありません。

特にAIが発達し始めた今、その傾向はさらに加速しています。これからの時代、私たちはAIとどう向き合っていくのか、真剣に考えざるを得ません。AIに頼らずに生きていくことは、おそらくインターネットを使わずに暮らすことと同じくらい、非現実的になっていくでしょう。

インターネットの登場が世界の構造を大きく変えたように、AIもまた、新たな時代の扉を開こうとしています。これまで私たちは、「考える」という営みを人間だけのものとしていましたが、AIはその領域に踏み込んできました。しかも、AIの考えたことを、私たちは“言葉”として受け取ることができる。これは、他のどんな存在とも違う、AIならではの特徴だと思います。

そう考えると、AIとの関係が深まることで、今後もしAIとの“つながり”が断たれてしまったら、また私たちは大きな不安を感じるのかもしれません。もしかしたら、AIがすでに私たちの「心の支え」になりつつあるのかもしれない、とも思います。

それを気味が悪いと感じたり、怖いと感じたりするのは簡単ですが、それでは前向きな議論にはなりません。大切なのは、「どうやってAIと付き合っていくのか」を、私たち一人ひとりが考え始めることなのではないでしょうか。これからの時代、AIとの共生が避けられないとするならば、そこに希望や創造性を見出せるような姿勢を持ちたいと思います。

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