
易経とAI
弁護士:島田 直行
投稿日:2025.05.17
長年お付き合いのある企業様からお声がけいただき、社員の皆さまを対象とした社内セミナーの講師を務めさせていただきました。今回のテーマは「易経とAI」、一見すると異なる領域に思えるこの二つを、「変化」という共通のキーワードで結びつけながらお話させていただきました。
易経は、古代中国の思想に基づいた書物で、「変化の書」とも呼ばれています。人間社会や自然界における変化を読み解き、それにどう向き合うかを考えるための知恵が詰まっています。一方、AIもまた、技術革新とともに私たちの生活や働き方に大きな変化をもたらしつつあります。この両者には、予測不能な未来に対してどのように身をゆだね、問いを立て、考え続けるかという点で、実は通じるところが多いのです。
セミナーでは、「問うこと」の大切さについて特に強調しました。答えを求めることももちろん大事ですが、まず「問いを立てる」こと、それがあってこそ、考える力が養われ、自分の立ち位置や状況を正しく見つめ直すことができます。AIの時代においては、「何を問うか」が人間の創造性や判断力を左右する、大きな鍵になるように感じています。
セミナー後、企業の経営者の方から、何事もバランスが大事というお話をいただきました。その言葉が、じんわりと心に残っています。変化に対して柔軟であることも大切ですが、同時に過度に流されず、自分の軸を保つこと。そのバランスをどう取るかが、日々の暮らしや仕事の質を左右するのだと、改めて気づかされました。
AIと人間の関係、革新と伝統の調和、進むべきときと立ち止まるべきとき。そのいずれにも、バランスを見極める眼差しが欠かせません。「中庸」や「調和」といった概念は、変化の著しい現代にこそ強く求められる価値だと感じます。
最後になりますが、今回のセミナー開催にあたり、ご準備くださったご担当者の皆さま、ご参加くださった社員の皆さまに、心より御礼申し上げます。日々お忙しいなか、真剣に耳を傾けてくださる皆さまの姿勢に、私自身も多くの学びと励ましをいただきました。
これからも「問い続けること」を大切にしながら、自分なりの歩みを進めていきたいと思います。そして、変化の時代だからこそ、「バランスを取る」ことの大切さを胸に刻みながら、一つひとつの出来事に丁寧に向き合っていきたいと思います。
あといつもお世話になっているK会長から差し入れとして柿の葉寿司をいただきました。ちょっと湿度が高い日にさっぱりしたお酢の塩梅がいいんですよ。「とりあえずひとつ」ではじめてついつつ「もうひとつ」が続き気がつけばお腹パンパンに。ありがとうございました!
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