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“機能が多すぎる問題”を考える

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2025.05.08

先日、実家の家電が壊れてしまいました。修理を試みようと説明書を読んでみたのですが、これがまた難解で……。いろんな機能が詰め込まれていて、一体何のためのボタンなのかすら分からないという状況に、正直戸惑ってしまいました。

こういう経験、皆さんにも一度はあるのではないでしょうか?特に日本の家電製品には「あるある」ですが、機能がやたらと多くて、肝心の“使いやすさ”が後回しになっているように感じます。

私は、優れた道具というのは、説明書がなくても直感的に使えるものだと思っています。たとえば、ドライバーは「締める」か「緩める」か。フォークに至っては、その形状を見れば誰でもどう使うか分かる。こういう道具は、目的が明快で、だからこそ応用も利くのだと思います。

逆に、ただ機能を増やすだけでは本質を見失ってしまいます。それは製品だけでなく、私たちの仕事やサービスにも言えることです。

現代では「サービスを充実させましょう」「生産性を上げましょう」という言葉が飛び交いますが、その方向性が「とにかくやることを増やす」になってしまうと、本末転倒になりかねません。

サービスにおいて本当に難しいのは、「引き算」の判断です。価格を上げる代わりに、やることを減らす。これができて初めて、サービスの価値を上げるということになるのではないでしょうか。

とはいえ、私たちサービス提供者の側としては、「価格に見合う理由が必要だ」という意識がどうしても強くなりがちです。特にサービス業は“仕入れ”という考え方が薄いので、つい労力や提供内容で埋め合わせようとしてしまいます。

でも、やることを増やすほどに人手も時間もかかり、結果的に品質が下がってしまうこともあります。求められていないサービスを過剰に提供してしまっている場面、実は多いのではないでしょうか。

利用者からすれば、「無料ならありがたい」と思うかもしれません。でも、それが常態化すると、「それが当然」となり、やがて過剰な期待や要求へとつながってしまうこともあります。

だからこそ、「これは本当に必要なサービスか?」と自問し続けることが大切なのだと思います。価格とサービスのバランスを見直し、シンプルで誠実な提供が、結果として最も価値あるものになる。そんな視点を、これからも大切にしていきたいです。

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