
歩くことで、考えも動き出す
弁護士:島田 直行
投稿日:2025.06.21
いているだけなのに、不思議と気持ちが切り替わる瞬間があるのです。
昔から「軽い運動は気分転換になる」と言われていますが、実際に自分で体験してみると、たしかにその通りだと感じます。私は特別運動が得意なわけではありません。だからこそ、散歩くらいがちょうどいい。できれば歩く道を毎回変えてみたいところですが、現実はいつもと同じ道をぐるぐる回っていることのほうが多いです。でも、それでもいいんです。繰り返すことで心が整うような、そんな感覚があります。
なぜ歩くと気分が変わるのでしょうか。私が思うに、その理由のひとつは「リズム」にあるのかもしれません。一定のペースで足を運び、身体が自然に揺れていると、頭の中のごちゃごちゃが少しずつほぐれていく感じがあります。考えることに行き詰まっているときは、知らず知らずのうちに自分のリズムを見失っているものです。そんなとき、ただ歩くという行為が、乱れたリズムを取り戻す手助けをしてくれるのかもしれません。
たまに気まぐれで、いつもとは違う道を選んでみることもあります。すると、「あ、こんなところに犬がいたんだ」とか、「この家、素敵な庭をしてるな」とか、小さな発見があるんです。そういう小さな驚きが、凝り固まった感性をふわっとほぐしてくれるような気がします。散歩を終えたとき、「よし、もう一度机に向かってみよう」と思えるのは、きっとそういう“発見”が心のリセットになっているからなのでしょう。
私はよく「歩きながら考える」ことがあります。これは感覚的な話ですが、人間は頭だけで考えているわけではなく、身体全体で思考しているのではないかと思うのです。歩くことで、頭の中のアイデアが自然と形になってきたり、モヤモヤした気持ちが整理されたりすることがよくあります。
たとえば仕事でも、事件を受けた際にはできる限り現場に足を運ぶようにしています。そこで劇的な何かが起こるわけではありませんが、その場に立ってみると、自分の中に何かしらのイメージが湧いてくるんですね。目に見えない空気感のようなものが、私にとっては大事な手がかりになるのです。
考えるという行為は、必ずしも机に向かってじっとしている時間だけではありません。ときには外に出て、歩きながら思考を巡らせる。そんな時間も、私たちには必要なのだと思います。
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