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後継者・幹部育成

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語る前に聞く。それが大人の経営者の余裕なのかもしれない

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2021.05.04

今年もコロナで連休であって連休でないようなぼんやりとした日々が続いております。連休中にもこうやってブログを読んでいただきありがとうございます。今日は少し趣向をかえて「大人の余裕」について考えてみましょう。大人の余裕という響きにはなんとなく憧れみたいなもの感じますよね。これって狙って手に入るものではなくていろんな経験を踏まえたらいつのまにかにじみ出るようになるようなものだと思います。なにより「おれって大人でしょ」と口にだしてくるようなひとがいたらおそらくうっとうしい。あるいは「こういうもの身につけたら大人でしょ」というのもたぶん違う。なにをもって「大人」と言えるかはなかなか難しい問題です。それがわかれば苦労しないともいえますね。

聞くというのはそれなりの修行が必要になります

「この人はかっこいい」と感じるのは、たいてい会話が上手です。そして会話が上手というのは、話す内容が魅力的というのではなく聞き方がうまいわけです。プレゼンテーションの場合には、一方的に「話す」ことがメインですから話し方というのが自ずと中心になってきます。でも対話の場合には、違います。いかに相手に納得してもらい満足してもらうかが大事になってきます。このときたんに論理的に印象深く話すだけではたいてい「素晴らしい話を聞いた」で終わってしまうだけで人を動かすということになりません。やはり人が動いてくれるのは、「話を聞いてくれる」という感覚をもったときです。僕は、とかく早口で一方的に自分の考えを伝えてしまいがちです。いくつかの情報を手に入れて脳内で整理して自分なりのストーリーを描いてしまうためいっきに伝えたいという衝動に駆られるわけです。周囲からは、「クライアントが話しにくくなる」といつも注意される羽目になります。だめですよね、どうしても自分のストーリーで走りだしてしまい。

つくづく感じるのですが経営者はたいてい話をするのが好き。やはり自分の経験を誰かに聞いてもらえるというのは、人に高揚感を与えるものです。経験した者だからこそ語れるべきものがあるということでしょう。同時にひたすら聞かされる立場というのはやはりつらいものがあります。それがうまくいかないと「社長が話を聞いてくれない」となって信頼関係にも影響しかねません。実際のところ組織の安定性と社長のプレゼン能力には相関関係はないと感じています。むしろ寡黙な社長の方が社員からの信頼も厚い。現実的に必要なのはしゃべり方よりも聞き方です。聞き方というのは、話を聞くという場面を設定することと具体的な聞く作法というものがあります。いずれも「なんとなく」対応してしまうから結果として相互不信に陥りやすいのかもしれません。

聞くという観点からすれば、経営者はカウンセリングの基本を学ぶことをお勧めします。カウンセリングというのは、対話を通じてなにか具体的な解決策を直ちにみいだすものではありません。対話を通じながら内面にある問題と解決策を導きだしていくプロセスでしょう。社員の抱える問題があるとすれば、とかく環境を整えて解決しようと試みるはずです。ですが抜本的な解決のためには、環境整備だけでは不十分で本人の考え方などを変えてもらうしかないです。解決策は自分のなかにしかないということです。そのための対話こそ現状にて求められるのでしょう。

参考になる本をいくつか紹介しておきます。

大人のいなくなった社会にならないために

そもそも大人というのはいったいどういう存在なのでしょう。人によって大人の定義というのは違ってきます。すくなくとも年齢をもって「20歳以上は大人」と言われてもピンとこないでしょう。逆に古典の作品を読んでいると「この若さで、この覚悟」と驚嘆することもあります。それほど大人という概念は流動的なものでしょう。僕は、社会全体があまりにも幼稚化している印象を受けています。「なぜこうなった」と思わず言いたくなるようなこともあります。「いじり」と題して集団でいじめをしたり、納得できないことがあれば周囲関係なく不満を声高に述べたり。

僕にとって大人とは、痩せ我慢できる人なんだと思っています。痩せ我慢って一見するとかっこ悪いように聞こえますが逆です。かっこいいからこそ周囲が妬んでしまうのです。幼稚な人は自分をコントロールできないから痩せ我慢もできない。痩せ我慢ができるというのは、なにより精神的な余裕が必要です。「内心では欲しい。でもここはあえて求めない」というのは内心と行動を分離させることです。そういったことができるのは、確固たる自分の価値観というものがあるからです。周囲に流されるだけの人には、自分の価値観が定まっていないわけです。だから「周囲の人が持っているのに自分にはない。耐えられない」ということになるのでしょう。

こういうときには気骨のある人と話をするのが一番です。「かっこいいな」と自分が感じる人にはとにかく会って話を聞く。これがなによりです。僕の場合には、まったく見知らぬ方に「会ってください」と手書きでだしたことも何度もあります。さすがにもらった方が最初驚きますが「若い人が会いたいなら会うよ」とたいていOKしてくれます。だからといってなにか具体的に話をするわけではないです。それで十分。「なんかすげー」という印象は確実に自分の人生のなかにおけるベクトルとなります。これは不思議なもので。現時点で対面が難しいならZOOMでもなんでもいい。

自分なりの価値観を作るというのはまさに人生を描くことです。僕が参考にしている本を挙げておきましょう。

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