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ハラスメント

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クレーマーはあえて関係ない第三者も巻き込む点で注意が必要

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2017.07.15

 クレーマーは、できるだけ早く相手の弱みを見つけて攻撃しようとします。相手の弱みは、必ずしも相手自身にあるとは限りません。むしろ相手と関係のある第三者にプレッシャーをかけることで相手を精神的に追い込むこともあります。こういったクレーマーによる間接攻撃に対する方針について整理しておきましょう。

クレーマーによる間接攻撃とはなにか

 クレーマーによる間接攻撃とは、当事者と関係ある者に対して苦情や執拗な要求をして相手を精神的に滅入らせることです。

 クレーマーは、直接的には当事者である担当者をターゲットに電話などで攻撃をしてきます。この場合に相手方が毅然とした態度で拒否をしたりするとクレーマーとしても自分の要求が実現せずにいらだちを募らせます。クレーマーとして「直接的にプレッシャーをかけても埒があかない」と判断したときにでてくるのが間接攻撃です。

 人は、第三者から「いきなり電話があったのだけど。困るからどうにかして」と言われると「申し訳ありません」としか言いようがありません。クレーマーに直接言われることの覚悟はできていても第三者から指摘されると対応に苦慮することになります。第三者からの自分の信用が傷つかないようになんとか立ち回らないといけない状況に陥ります。クレーマーは、当事者のもっている信用というものをうまく活用するわけです。

 ここでいう第三者とは、例えば職場の上司、取引先、所属している団体、FCの本部あるいは近所の住民などさままざです。こういった方に何か言っても根拠がないことはクレーマーとしても十分認識しています。クレーマーは、こういった方に執拗に電話などをすることで当事者に「迷惑だからなんとかしろ」とプレッシャーをかけてもらうことを期待して行動にでるわけです。

担当者としても立場がつらい

 お世話になっている方から「困っているからどうにかしてください」と言われると本当に心が折れそうになります。なによりどうやったらクレーマーから第三者への架電などを止めることができるかわからないために迷走することになります。

 「クレーマーだから対応にしないでください」と伝えても納得してもらえることはないでしょう。第三者としても電話がかかれば対応せざるを得ないときもあるでしょう。そのうえ言われなき批判などを一方的に受ければいくら仲が良い人といっても「なんで巻き込まれないといけないの」という憤りになるのが普通でしょう。

 さりとて「弁護士の方に依頼してください」とアドバイスすれば、「なんでお宅のトラブルのために弁護士費用を負担しないといけないの」ということになってしまいます。ある意味ではごもっともなことなので言われる側としてはなんともつらいものがあります。

 クレーマーは、第三者からの苦情に焦る当事者からのアクションを待っています。信用を大事にする人ほど苦情に耐えることができないということを本能的に理解しているのでしょう。じっと相手から「話がしたい」という電話を待っています。

間接攻撃からはこうやって自分の身を守る

 間接攻撃を防止するためには、なにより関係各所との情報共有こそ重要です。第三者としては、いきなりクレーマーから言いがかりをつけられると「なぜ自分が」という気持ちになります。

 これが事前に「クレーマーから要求があるかもしない。そのときには連絡してください」と情報共有しておけば相手も落ち着いて対処することができます。少なくとも「そういう電話なりがあるかもしれない」という心構えをしておくことができるでしょう。

 しかも事前に情報を共有しておけば、「それは大変ですね」と味方になってくれるかもしれません。こういう連帯感というものはクレーマー対応においても心強いものです。

 あと「できることとできないことをはっきり伝える」というのも大事です。「申し訳ないです。御社で弁護士の方に相談して対応してもらうほかないです」と伝えるのは言いにくいことです。ですが安易に「こちらでなんとかします」と回答することのほうがかえって被害を拡大させることになりかねません。

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