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クレーマー対応を間違ってしまう3つの現実的な理由

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2019.08.14

初動としてのクレーマー対応を間違ってしまうと修正することが容易ではないです。それにもかかわらず少なくない企業はクレーマーに対して「なんとなく」の対応をしてしまい初動に失敗してしまいます。なぜクレーマー対応を間違ってしまうのかについて整理してみましょう。

組織ではなく個人の担当になっている

なにより問題なのはクレーマー対応は、組織全体で対応するべき事項なのに担当者個人の責任のもとで実施されているということです。「担当者はこの案件に対応してください」というだけでは担当者が自分ひとりでなんとかしてくださいと指示されるのと同じでしょう。それはかなりつらいことです。

普通に考えて教育プロセスのなかでクレーマー対応を学ぶ機会なんてありません。担当部署に配属されてしぶしぶやりはじめるのが通常です。OJTといえば言葉の響きはいいかもしれませんが教える側もよくわからないまま教えていることが珍しくありません。教えるの内容が決まっていないのであればOJTは成り立ちません。場当たり的な対応をいくら見せられても自分のスキルにはならないということです。責任感の強い担当者ほど自分の能力不足から落ち込んでしまいます。

組織としての統一的な対応がない

また会社においては担当者に任せっぱなしなので対応方法が担当者によってまったく異なるということになります。これって会社として何も決めずに「とりあえずうまくやってください」というのと同じです。

もちろん会社としてはトラブルがあれば管理職をはじめとしたメンバーで協議して方針を定めていくことでしょう。ですが事案が発生してから協議をするとどうしても長期的な視点での解決策ではなくて短期的な視点での解決策にこだわりがちです。「とりあえずこの問題が解決すればいい」という発想で対応してしてしまうということです。こういった対応ではたいてい問題の本質的な解決にはなりません。仮に当面の課題を解決したとしても別の問題が生じたときに悩みます。しかも従前の対応との整合性をつけるために無理なロジックでなんとなくつじつまをあわせるようになります。結論を導くためのロジックではなく結論をあわせるためのロジックになってしまいます。

結論を急ぎ過ぎる

ビジネスにおいてはスピードが求められます。ですがクレーマー対応においてはスピード重視が必ずしも有効とは限りません。むしろ拙速な判断をしてしまったがゆえに失敗することの方が多いでしょう。

そもそもクレーマーは、冷静な判断ができないようにせかします。「今日中に折り返しを」という言葉が大好きです。こちらの都合についてはさしたる興味もありません。こちらとしても愛に迷惑をかけてはならないと焦りますのでついミスをします。

クレーマーの迫力から焦るほどに問題は相手の思うように動きだします。事実を確認しなければならないといっても時間を要します。初動においても「早く解決しなければならない」と考えるほどに事実関係をすっ飛ばしてとりあえずの結論をだしてしまいがちです。いったん結論をだしてしまうと事後的に修正することがなかなか難しくなってしまいます。一呼吸置くくらいの心がけが必要です。

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