僕は,スタッフを「おい」とか呼ぶ人の仕事は絶対にしない

投稿者:
島田 直行(弁護士)
2020.01.10 経営者の方々へ

僕の事務所は,いろんな方が相談に来所されます。こうやっていろんな場所から相談に来てくださることは弁護士冥利に尽きます。僕の手の届く人がちょっとでも人生を前向きにとらえてもらえればと願って仕事をお受けするようにしています。

ですが僕は,「こういう人の仕事はカネをもらってもしない」というルールをいくつかもっています。経済的な利益だけ目的にすれば,儲かればやるべきなんでしょうが自分の価値観にあいません。社員もクライアントも「らしくない」と感じるはずです。だから自分のルールというものを大事にしています。

周囲からすれば,「島田は仕事を選ぶ」と批判されることもあるでしょう。僕は,それでいいと考えています。むしろ自分の倫理観を捨て去ってまで1円でも多く売り上げをあげる気にはなりません。そういう事態になったらたぶん弁護士なんてやめる。僕は,弁護士という仕事に誇りはもっていますがこだわりはたいして持っていません。あくまで自分のひとつの側面として弁護士の資格があるだけです。弁護士という資格がなくても食べていけるだけの能力を高めたいというのが本音です。「これしかない」という固執は,視界をぐっとせばめてしまいます。

そんな僕のルールのひとつが事務所のスタッフに対して「おい」とかいう人の仕事はしないということです。

ために飲食店にいくと酔った勢いかスタッフの方を「おい!」とか呼ぶ人がいます。あの掛け声が本当に嫌なんですよね。「カネを支払えば自分は偉い」という発想が見え隠れてしまって「うわー」という気持ちになります。居酒屋とかのやりとりって個人の性質を如実に示します。

ある行きつけのお店で料理人の方から「島田さんくらいですよ,さんづけしてくださるの」と言われて驚いたことがあります。その方はたぶんうれしかったのだと思います。

「おい」など失礼な言い方する人は,目の前の方をたんなる記号としか認識していないのでしょう。なんともかなしい。自分が「おい」って言われたらどう感じるのかおそらく考えたこともないのでしょう。

僕は,弁護士とクライアントの方々の関係はいつも対等だと考えています。サービスを提供することと対価をいただくこと。その関係はどちらが上とか下というものではありません。お金をいただく側だからクライアントの言われたとおりに動ないといけないなんて自分のプライドを安売りするようで絶対にできない。「それは間違っています。やめたほうがいい」とはっきり言えるような関係でありたいといつも願っています。結果として仕事にならなかったら仕方ないとあきらめています。でも「これはまずい」と感じることに目をつぶって適当な対応をすることこそクライアントに失礼でしょう。

対等だからこそ「おい」とか非礼なスタンスで臨まれる人の仕事はできません。僕には丁寧でもスタッフには不躾な人もいます。そういう方って人に合わせて対応を変えるから信用できないので仕事もできません。僕は,ポリシーもって小さいながらも事務所を維持しているわけで信用できない人とつきあうほど暇でもなければ冒険者でもありません。やっぱり言われた側はいい気しないですしつらい。

「そんなことっても客じゃないか」という意見ももちろんあるでしょう。それもひとつの意見です。ですがそういった曖昧な意見こそ社員を幻滅させるのも真実です。「社員を大事にする経営」というのは,間違った対応をしてきた人から社員を守ることでしょう。社員が屈辱に耐えつつ長期的な経営ができるとはとうてい思えません。

僕は,社員にとって決してやさしい経営者ではないです。求めるレベルは高いですし細かいところも指摘します。他の職場からすれば「そこまで指摘するか」と感じられるところもあるでしょう。でも僕は,スタッフのことを誰よりも信頼しているし大事な仲間です。スタッフに対して不躾な態度を取る人は許さん。

とこんな感じで仕事をしております。みなさんも「社員を大事にする」ってどういうことなのか自分なりに考えてみるといいですよ。

なんかとりとめのないブログになりました。なにかあったわけではなくたまたまある店で不躾な態度の人を見かけたので参考までに。