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社長のための士業のトリセツ(日本法令)

投稿日:2022.11.20

もっと士業を経営に活用したい!「今の士業になんとなく不満」と感じつつも「これまでの付き合いもあるから」と惰性で関係を続けている経営者は少なくありません。私は、オーナー企業の経営者の相談役として10年以上にわたり「経営」に触れてきました。そこでこれまでの経験をもとに経営者が士業を通じて事業を発展させるノウハウを体系化したものが本書となります。一読していただければ、具体的な利益をうみだしていくための士業の活用方法がわかるはずです。

経営に士業を呼び戻すために

経営者の思惑と士業の思惑

本書の執筆の動機は、「このままでは経営者は士業を活用できないのではないか」という危機感にあります。経営者は、事業を展開していくうえで士業に相談や依頼をすることがあります。経営者にとって士業は必要不可欠な存在のひとつです。士業にとっても「経営者のために」という意識でサービスを提供しているはずです。そのため両者は、相互に信頼し合う関係というように思えます。それがまさに理想の関係でしょう。

ですが現実はどうでしょうか。自分の経験からしても、うまく経営者とコミュニケーションがとれずに契約解消にいたったことがあります。そこまでいかずとも、最初に当方に相談してもらうべき内容なのに他の方にまず意見を聞かれてしまうこともありました。経営者の方から「顧問の士業を変えたいので誰か紹介して」と依頼されることもあります。つまり士業としては適切に対応しているつもりでも、まったく経営者のニーズをくみ取れていないことが多々あるということです。このように経営者は、しだいに士業への期待を失いつつあります。いつの間にか士業は経営から取り残されてしまっているのです。これでは士業は、経営者にとってのパートナーではなくコストでしかなくなります。

このままでは経営者の能力を拡張させるはずの士業が機能せずに会社の発展にもつながりません。経営に士業を呼び戻すためになにをするべきか。それについて自らの経験をもとに体系化したものが本書となります。

経営者が士業のパフォーマンスを決める

こだわるべきは関係性の構築

ではどうすれば経営に士業を呼び戻すことができるのか。弁護士という士業の立場から思案したものの「これだ」という回答を見いだすことは困難でした。「どうすればいいものやら」と考えあぐねて海峡を眺めていたらふと気がつきました。経営者の目線を忘れていると。

私たちは、「士業のパフォーマンス」というと士業としてのスキルの向上にばかり目を向けてしまいがちです。そのためより多くの知識や経験ばかり求めてしまいます。ですが経営者にとって大事なのは、自分の意思をくんで問題を解決してくれることです。士業がいかなるスキルを持っていたとしても大して意味がないわけです。例え膨大なスキルをもっていても意思をくんで行動してくれなければ信頼に値しないでしょう。

そこから紐解いていくと、経営者から士業への依頼の仕方こそ、士業のパフォーマンスに圧倒的な違いをうみだしていることがわかります。逆説的ですが士業のパフォーマンスは、経営者が決めているということです。例えば典型的によくないのが士業への丸投げ。「これが問題になっているからうまくやっておいて」では経営の戦略を放棄したことと同じです。これでは士業として提供できるものも「それなりのもの」になってしまいます。

経営者がもっと士業を活用したいと思えば、士業への依頼の仕方こそブラッシュアップするべきなんです。だからこそ本書は、士業ではなく経営者に向けた内容になっています。おそらくこれまで経営者の目線で士業との関わりを整理したものはあまりなかったのではないでしょうか。大事なことなのでもういちど。経営者が士業を決定づけるのです。

そして士業は垣根を越えてひとつになる

チームとして対応する意味

本書の構成について解説しておきます。まずは現状の課題分析から。経営者と士業の関係がしだいに崩れていった原因を社会的事実をベースに整理しています。ここでは従来型の士業のビジネスモデルを解説しています。とかく「士業は資格で守られているから」と羨ましがられます。ですが士業は資格で守られつつ資格によって制約されているのも事実です。この制約が士業の限界として大きな壁にもなっています。

ちなみに経営者が士業に抱く不満としては、次のようなものが多いでしょう。

  • 士業からの提案がなにもなされない
  • 質問をしても「できない理由」ばかり説明される
  • 「先生」ではないスタッフだけが顔を見せる
  • DXを進めようとしてもやんわり士業が断る
  • とにかく回答が遅い

こういった現状分析をしたうえで、具体的な改善策を検討していきます。ここでは経営者として「するべきこと」と「してはならないこと」に区別して考察を進めています。中心になるのが士業の選択基準と依頼した士業とのコミュニケーションのとりかたです。この文脈のなかで特に強調しているのが「優秀な士業などいない」ということです。経営者の陥りやすい失敗は、優秀な士業を求めるあまり、結果としてひとの評判や知名度だけで士業を選択してしまうということです。そこには経営者本人の意思がまったく含まれていません。ですからいざ依頼したときに「こんなはずではなかった」ということになります。士業を比較検討する普遍的な基準というものはありません。あるのは自分に合った士業であるかどうかです。そこで「なにをもって自分に合った士業」ととらえるかについてじっくり考える必要があります。

このように士業との関係を見直したうえで、新たな士業の活用方法について提案していきます。ここで示されるスタイルは、異業種の士業がひとつのチームを組んで問題を解決していくというものです。これはすでに当事務所で実施しているものです。多くの経営者の方から「これはいい」と賛同の声をいただいているためノウハウをまとめてみました。例えばひとつの労働事件を弁護士、社労士、税理士が一堂に会して一気通貫で解決するといったものです。それぞれの士業がひとつの問題を違う視点でとらえて検討するからこそ、問題を多面的にとらえてかつ統一的な解決策を見いだすことができます。

本書をご覧いただけば、経営者・士業の双方にとって「こういった考えもあるのか」という新たなヒントをお伝えできるはずです。ぜひご一読いただけたら幸甚です。

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