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ハラスメント

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コロナウィルスでマスクがないことをドラッグストアの店員に詰め寄る人の心理

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2020.03.02

コロナウィルスで日本全体が不安に襲われています。こういうときこそ平時の気持ちを維持したいものです。「みんなでがんばろう」というのは月並みですが負担を共有してこの災難をなんとか超えていきたいというのが大半の気持ちでしょう。

そんなときに今朝はなんとも気の重くなるような記事をネットで目にしました。

「コロナよりも怖いのは人間だった」。ドラッグストアの店員が語る恐怖の体験

なんというかタイトル読むだけで想像がついてしまいます。わかりつつ本文を読んでさらに暗澹たる気持ちになる。いったい日本の劣化はどこまで進んでいくのでしょう。この時期にマスクがないことなんて誰しもわかっているでしょう。それをドラッグストアの定員に詰め寄って何の意味があるのでしょう。ちょっとまってよと本当に言いたくもなります。トイレットペーパーの不足にしても各業界が「デマだから冷静になって」と躍起になっているわけですよ。それにもかかわらずこれかと。

僕らは、みんな困っているときには我慢しないといけない。各自が負担をちょっとずつ分担するからこそ共同体を維持することができたわけです「自分の本音は違うけどみんな大変だから仕方ない」と考えることです。かつてはそれがあたりまえだったわけです。

でもこのところ「自分の利益は確保したい。他人のことは知らない」と口にだすことをはばからない人が増えてきました。なんというか人間の汚い部分をあからさまにだすことに対して羞恥心といったものが失われてきたような印象があります。しかも口汚く誰かを罵倒することが「自分の権利を行使すること」だと錯覚している人が少なからず見受けられます。

こういったクレーマーを目にしていると「成熟性を欠いた大人」という印象を受けます。赤ちゃんは、周囲の注意を得るためにあるいは自分を中心に置くために泣く。泣くことで自分の要求を明確にして周囲のサポートを求めていきます。人間として成熟していくとは、自分を中心から少しずつ周縁に位置づけていくことでしょう。助けられる立場から助ける立場に置いていく。それが大人になることだと少なくとも僕は学んできたわけです。

「マスクがない」と声汚く店員に詰め寄る人は、おそらくそういえばマスクが手に入ると本気に考えているはずです。「定員さんに言っても仕方ない」というあたりまえのことが理解できない。なぜなら世界には、自分と他人の二種類しかいないから。世界を極端に単純化して見ているわけです。自分以外の人は誰でも同じ人になっています。これまでも自分ではない誰かを非難すれば利益を得ることができたわけですから今回も同じということです。彼あるいは彼女にとっては、そういうことが「自分らしくある」「個性を大事にする」という意味になるわけです。

こういった人は、たいてい素知らぬ顔で暮らしています。しかもわかったように誰かを諭すように話すのが好きです。だって彼あるいは彼らは、自分は他者よりも優れているあるいは尊重されるべきという意識を前提にしているからです。

このブログの読者には、きっとそういう人はいない。なぜならそういう人は、このブログを読んでも「なにぬるいことを」という程度にしか感じず最後まで読む気にならないから。僕らは、「大人」でないといけない。そのためにいろいろ不便もあるけれど「みんな大変だよね。うまくやっていこう」という姿を維持しないといけないです。その姿こそ学校を離れた子ども達に今見せるべき姿ではないでしょうか。

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