それでも苦手
弁護士:島田 直行
投稿日:2026.09.30
今年はインフルエンザが例年より早く広がっているという話を聞き、少し早めに予防接種を受けてきました。個人事業主にとって、自分の健康を守ることはやはり大事な仕事の一つです。
会社員であれば、自分が休んでも誰かが代わりに対応してくれることもあるでしょう。もちろん僕の事務所にも弁護士やスタッフがいて、日々いろいろと支えてもらっています。それでも、最終的な判断や依頼者への対応など、どうしても僕自身が動かなければならない仕事は多い。自分が止まってしまえば、少なからず事務所全体にも影響が出てしまいます。
仕事が忙しいと、つい健康管理は後回しになりがちです。しかし、忙しいからこそ、健康診断や予防接種、運動といったことには意識して時間を使うようにしています。これは自己管理というだけでなく、仕事をするうえでの一つのマナーなのではないかと思っています。
とはいえ、僕はインフルエンザの予防接種がどうにも苦手です。そもそも注射針自体が好きではありません。注射が得意という人もあまりいないでしょうが、僕の場合、それ以上に困るのが予防接種を受けた日の体調です。毎回というわけではないものの、接種したあとに寒気がして、どうも仕事にならないことが多いんですよね。そのため、予防接種を受ける日は、できるだけ予定を入れないようにしています。
特にそれで大きな問題が起きたこともないので、本当に体調が悪くなっているのか、あるいは「予防接種を受けたら寒気がする」という暗示にかかっているだけなのか、自分でもよくわかりません。ただ、寒くなる気がするので、その日の夜は大体、鍋やうどんのような温かいものを食べるようにしています。医学的な根拠があるわけではありません。ただ、自分の中では、それが予防接種の日の一つの儀式のようになっています。
こういう「理由はよくわからないけれど、なぜか苦手なもの」は、誰にでもあるのではないでしょうか。特定の食べ物がどうしても苦手だったり、ある場所に行くとなぜか落ち着かなかったり、決まった日に決まったことをしたくなったりする。合理的に考えれば、特に意味はないのかもしれません。
それでも、人間というのは合理性だけで生きているわけではありません。むしろ、そうした説明のつかない好き嫌いや癖のようなものが、その人らしさを作っているのではないかと思います。
歳を重ねるにつれて、何でも克服しなければならないとは思わなくなりました。苦手なものは苦手なものとして認めて、その前提で予定を組めばいい。インフルエンザの予防接種を受けた日は仕事を入れず、夜は温かいものを食べる。それで特に困らないのであれば、それでいいわけです。
皆さんにも、理由はうまく説明できないけれど、なぜか苦手なものはないでしょうか。そういうものも含めて、自分という人間の輪郭ができているような気がしています。
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